第2章「移送、そして第一の試練」
選出からわずか10分後、俺たちの身体は光に包まれ、強制的に“どこか”へと転送された。目を開けた瞬間、そこは巨大なドームだった。無機質な壁、天井に浮かぶ人工太陽。そして、目の前に広がるのは——1万人の人間。
「ここが……試練の会場……?」
隣では高校生らしき少女が震えていた。制服姿のまま、携帯すら持っていない様子だった。
場内に響く無機質な声が、それを遮った。
「第1ゲームを開始する。“協力”の名のもとに、生き残れ。ルールは——10分以内に5人1組のチームを組まなければ、即・脱落」
悲鳴が上がる。混乱が広がる。
目の前で誰かが走り、誰かが泣き崩れる。俺は、気づいた。これはただのゲームなんかじゃない。本物の“死”が、すぐそこにある。
——そして、俺は動き出した。
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