第6話 家庭教師の2人



 あの模擬戦から半年、あれからは父様の暇さえあればずっと模擬戦をしていた。父様に剣術を教えられながらやったら、剣術だけ父様を超えた。


 父様から学んだ剣術に自分で作った我流の剣術を組み合わせたら父様に教えてもらった剣術より強い剣術になったのだ。


 そして、これからは剣術だけじゃない。


 なんと、俺が欲しいと思っていた魔法使いと魔導師の家庭教師が今日から来てくれるのだ。


 しかし、父様の稽古は終わらない。

 父様は今まで魔力なしで戦っていたのだ。これからは魔力ありで模擬戦をすると言っていた。


 嬉しいな。父様の空き時間はほとんどの僕の稽古に充ててくれている。


 将来立派になったら恩返ししてやろう。


 今の俺は何もないし。




 午後から来ることになっている魔法使いと魔導師の家庭教師。

 楽しみだな〜! 待ちきれないよ。





 ───────────────────




「アッシュ様、先生方がお越しくださいました」



 リースが今日、俺が待ち望んでいた言葉を言った。


「うむ。すぐ行く」


 公爵家の嫡男なのに威厳がない言葉を使うのはだめだよね。前世みたいな威厳のかけらもない言葉を使ってはだめだろうから毎回会話するのに疲れる。


 だが、そんな毎日のストレスはもうすぐ吹き飛ぶ。


 もうすぐ魔法の先生と会える!


 ウキウキ、ワクワクしながら先生が招かれている部屋に向かう。


 よし。着いた。


 俺が今、先生達がいる部屋の扉の前にいると話し声が聞こえる。知らない声が2人と……父様の声か?


 扉に耳を傾けて見ると


「お!アッシュが来たようだ。入ってこいアッシュ」


 まだ入ってないんだが……


 俺の魔力を感知したのか?へー。父様が覚えれる技だからそんなに難しい技じゃないだろう。


 などということを考えながら部屋に入ると父様と、知らない2人がいた。


 あの2人が僕の魔法の家庭教師だろうか?


「アッシュ、紹介する。私から見て右に座っているのがライオネル領のミラル・エルムンド子爵。専門は魔法陣学、魔力付与学、魔力属性学、スキル学、加護学、ギフト学、魔法に関する全ての学問に精通しているこの国、シルヴァリア王国の魔法研究者だ」


 へー。

 そんなにたくさんの分野に精通してるのか。ということは魔導師かな?


「魔導師としての知識をお教えします」


 やはり、魔道士か。


「はい。私は公爵家の嫡男アッシュ・ロズベルクです。ですが、生徒なので敬語なんて使わずにビシバシしごいてください。」


「………ずいぶんと噂と違いますね」


「噂?そう。そうなんだよ。一体誰がアッシュが極悪貴族だのという嘘情報を流したんだか……」


 父様、それ嘘情報じゃないかもです。僕についていたメイドとか俺が転生してくる前のアッシュが行った貴族の交流会でちょっと酷いことした記憶があります。


 それにしても、え?噂?

 その噂あんまり広がってないよね?


 公爵の子供だから貴族の社交の場とかにこれからも行かないと行けないんだけど……その噂で僕に被害ないよね?


 だが、魔導師のミラル先生は気にしていない様子だ。だるそうに体を背もたれに預け、クマのひどい目で僕のことを見て……いや、監視してると言ったほうが良いくらい凝視している。


 髪が真っ白なこともあり、何か他の人とは違う感じがする。


 何故かはからないが。


「そして、私から見て左に座っているのがエステル・ヴェール。魔力属性は驚異の7つ。他にも神の加護を得てギフトも持っているらしい」


 は!?

 魔力属性は普通、1つか2つなのに!


 魔力属性とは生まれた時から決まっている、使える魔法の種類の事だ。


 魔力属性が仮に火だけだとすればだとすればその人は生涯火魔法しか使えない。


 僕がこの世界で安全に生きていくためには力が必要だ。だが、僕には才能がない。だから、努力で強くなろとしているんだが魔力属性は生まれた時には決まってる───つまり、運なんだよな。


 そして、神の加護というのも運で手に入る。神に好かれたらその好いてくれた神の加護を受けるらしい。そして、たまに加護を受けている人間に神からギフトを貰える事があるらしい。


 どういう条件で神からギフトが贈られるのかまだ分かっていない。


 ちなみに神の加護を受けている人間はとても珍しい。だから、神の加護を受けてギフトも貰っている人間はもっと珍しい。


 それに、魔力属性7つとはもう化け物だ。


 こんな人材を公爵家の子供に付けれるくらいだから、本当にこの大陸は平和なのだろう。


 ありがたや〜〜。


 このまま僕が老衰死するまで平和であってくれ。


 マジ頼んます!



「魔法使いの家庭教師教師として指導します」


 20歳くらいだろうか?とても華奢でずっと笑顔のエステル先生は優しそうだ。


 いかにも魔法使いだという服を可愛くアレンジしてきこなしているエステル先生を見ていると何かリラックス出来るな。可愛いし、目の保養になる。


「はい。よろしくお願いします。先程も言ったように敬語何て使わずにビシバシ鍛えてください」



 楽しみだな〜〜。これからの授業。張り切って、真面目に吸収してやる!






























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