墓参り

パシャン


「酒で墓石を洗うって改めてすごいことやってるよね私達」


水花がそう呟くと


「お母さんもお父さんもお酒好きだったからね」


氷花もそう呟く


「お姉さんはお酒飲むんですか?昨日は私達が出しましたけど」


未来がそう言うと


「、、、全然酔えなくて時間の無駄ってなって飲んでないわね」


氷花は遠い目をしてそう言った


「おじさんとおばさんもお酒強かった記憶があるけどお姉さんはそれ以上ですね」


「お偉いさんとの付き合いだと役立つわよ」


「未来は驚くほど弱かったから大変だね」


「強くなりたいなぁ」


「ちょっと待ちなさい?未来、未成年飲酒したの?」


「「あっ!」」


「後でお説教ね、、、さて」


氷花は墓石の前に座ると


「お母さん、お父さん、、、氷花です。水花と未来も居ます、、、今年も帰ってきました。3年前に2人を殺したあの女は必ず私が捕らえます」


そう墓石に語り掛ける


「、、、」


(3年前、、、お父さんとお母さんは魔女に殺された。私の中学1年生の時の体育祭のあった日の夜に)


「あの時の水花は本当に落ち込んでたね」


「未来ちゃんが居たから立ち直れたよ」


「孤児だった私を笑顔にしてくれたお礼だよ」


そう2人が話していると


ザク ザク ザク


こちらに向かってくる足音が聞こえる


「「え!」」


足音の正体に水花と未来は驚愕する


「「先生?!」」


その正体は零斗であった


「なんでここに?」


水花がそう聞くと


「水花にちょっと用があってな」


零斗はそう返した


「用?」


「まぁ、話す前にまずは」


零斗は水花の両親の墓を見ると


「ご挨拶しないとな」


零斗はそう言うと持っていた花を墓石に添え


「娘さん達の先生をやっている星見零斗です」


手を合わせた


「「先生」」


「氷花さん」


零斗は氷花を見ると


「ご両親を殺した白拳の魔女は隊長クラスの化け物です、、、下手に仇討ちをしようなんて考えないでくださいね。2人が悲しみますから」


そう言うのであった


「「え?!」」


それを聞いて水花と未来は驚愕する


「お父さんとお母さんって白拳の魔女に殺されたの?!」


「っ!しまった、、、知らせてなかったのか」


零斗はしまったといった顔でそう言う


「あ、、、うん、大丈夫ですよ。いつか言おうと思っていたので。安心してください。ヘル相手に1人で戦おうなんて思ってません。最低でもリールと一緒に戦いますよ」


氷花は笑顔でそう言うのであった



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