本作は『私立あかつき学園 命と絆とスパイ』の前日譚となるスピンオフ作品です。
才能溢れる天真爛漫な少女・小川佑梨。
彼女の奏でる音楽は、聴く者を魅了するだけでなく、世界そのものを変える力を持っています。
輝かしい才能を持つ彼女は悪の組織に目をつけられ、「利用価値のある力」として狙われています。
そんな彼女を見守るのは、かつて音楽への夢を諦めた女性教師の渡瀬。
自分が持ち得なかった才能を持つ佑梨を守りたいと、渡瀬は強く願います。
部長の光明寺は、独りで突っ走ろうとする天才少女に「音楽はみんなで作るもの」と諭し、仲間として支え続けます。
やがて彼の心に芽生える佑梨への感情が、もう一つの旋律として物語に響きます。
青春の明るさと陰謀の不気味さ。
お茶会での笑い声のすぐそばで、薄暗い組織の密談が進行している。
場面が切り替わるたびに、劇的に変わる空気感。
緊迫するラストに向けて、物語は疾走していきます。
明るい旋律と不穏な低音が同時に鳴り響く、一つの楽曲のような作品でした。