第6話 暗号標の謎解き

 僕は諦めて昼ご飯作ってる。

 僕がそこそこ料理出来るのは、母さんに手伝わされて居たからだ。


 母さんいわく。

奉結ほうむすは料理で倭都わとちゃんの胃袋掴まないと、お嫁に来てくれないよ」

 なんて理由で料理を手伝わされていた。


 僕の料理を、旨そうに食うワトを見るのは、嫌いじゃない。


 ジャガイモを煮て、煮汁は別の鍋に流しコンソメを入れてポテト風味のスープにした。

 粉吹きイモ状態に、刻みベーコンと微塵切り玉ねぎを入れ、カラシを適量塩コショウとマヨネーズで和える。


 5枚切り食パンを、更に薄切り10枚にしてベーコンポテサラを挟む。

 ポテサラサンドの出来上がり。

 スープには刻みパセリを浮かべた。



「昼ご飯食べよう!」

 真剣に暗号標を眺めていたワトは、僕が言ったご飯に反応して。

「腹減った! おっ?サンドイッチか」

 ワトは直ぐ食おうとする。


「待った! そこの流しで良いから、手を洗え! ポテサラサンド手掴みで食うからな!」


 衛生には気を付けんと、こんな所で病気になったら大変……。

「ワト? ポテサラサンドは?」

「食べた! 旨かったぞ」

「食パン1斤全部食べたの? ワトってそんな大食いだったか?」

 ※食パン1斤は、340g以上とされていて、普通の市販食パンは350~400gとなっています。


「しょうが無いだろ! お母さんの飯より、ホームスの飯が断然旨い!」

「僕が食べる分作るけど、まだ食べる?」

「いや、腹一杯だ」


 パン新しい袋開けたく無いので、残りのポテサラとスープで簡単に済ませた。






「ワト、解読出来そう?」


「1から50までの数字の羅列、どんな暗号かさっぱり分からん」


「意味は分からんが、終わり3ヵ所に50が着いてる、文章の終わりの(。)じゃ無いか?」


「ん?……50が(。)なら49は(、)残り48は……いろは48文字!! 凄い!! 謎は全て解けた!!」




「1がい…で2がろ…3がは…数字を平仮名に置き換えると、(49 49)が難解だった、ご先祖の阿河沙あがささん、わざと難しく難解に仕立てたみたい」


『わか(、、)しそんにつたえる。

 みすんうみのほとりきよほ(、、)くのねもと、さ(、、)いほうをうめた。

 しそんのききにやくたてよ。

 てんほうさんねんきちし(、、)つ、あか(、、)さ』



「翻訳したけど、これ事態暗号文みたい『みすん』って何だろ?」


「いろは48文字でうたに成ってるって知ってる?」

「そう?」

「『色は匂えど散りぬるを』から始まって『得非もせず』で終る、『すん』は『ず』だぞ」


「ホームス! 凄い!」


 分かり易く書き替えると。


『我が子孫に伝える。

 湖の畔巨木の根本、財宝を埋めた。

 子孫の危機に役立てよ。

 天保3年吉日、阿河沙』


 ※天保3年は西暦1832年です。



 任務完了! ワトはおじさんに結果報告してる。

「お父さん、謎解き完了!………いや、ホームスが解いた……うん、行って見る……ん? 明日来るの? ……待ってる!」



「ホームス、湖に行って見よう!!」


 って事になり、何故か全力で走ってる。

「コナン! 迷子に成るぞ!!」

 元気良く走るコナンを追いかけてます。


 コナンは二人に宝の場所を教えたい様だ。


「コナン? これが巨木?」「にゃんにゃん!」

 ご先祖阿河沙さんも眺めて巨木と感じた杉木、200年経っても堂々としていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る