第5話 土蔵の暗号標
コンビニ弁当に、カップ味噌汁の晩飯を食べた。
「コナンは、これな」
キャットフードを皿に満杯入れてやった。
水も大きめの丼にいっぱい入れて置いた。
早速カリカリ食ってる。
「明るい台所で寝るか?」
「うん! それが良い!」
「……便所は何処だ?」
「それよ!! 探しに行こう!」
探し回っても無いはず、当然水洗式で無い、くみ取り式ぽっとん便所は室内に無くて、外に在った。
「これは不便だな」
「夜のトイレ、ホームス起こすから着いて来てね」
「おばさん、大急ぎで帰った訳だ、便所がこれじゃ長居したく無いな」
風呂場の隅に有ったポータブル便座、夜はあれを使うか? 僕は外に出て立ちしょんすれば良いけど、暗いの恐がりワトは無理だろ?
「ワト、風呂の隅にポータブル便座が有っただろ? 夜はあれを使おう」
「ポータブル便座? あぁ有ったね! 外よりましか、でもトイレの時は起こすぞ!」
ワト、子供のころ暗いの恐がってた、今も恐いのか?
勝手口を開けてやってるので、コナンは外に行って用を済ますだろう。
後何か抜けてる事は無いか? 風呂の給湯設備が分からんが、夏だから水浴びで良いか。
ワトのしがみ付きで、寝苦しい夜がやっと明けた。
僕だって男だぞ、
外が明るくなると、ワトが飛び起き外の便所に駆けって行った。
⦅こんな調子でやって行ける? 何か帰りたくなったぞ⦆
陸の孤島的な状態、不便過ぎてやってられん。
「ご飯炊くか……炊飯器は有るな! 何合炊こう? 2合で良いか」
無洗米だが、軽く洗って……3回でやっと濁りが取れた、夏は米糠しっかり取り除かないと腐りやすいって母さん言ってたな。
「昼に食べきれば問題無いと思うけど、こんな所で食中毒起こすと救急車呼ぶ事になる」
後何を作るか? インスタント生味噌の味噌汁に目玉焼きと、塩鮭でも焼くか。
「おっ? ホームス旨そうだな」
「ご飯早炊きにしたから…後15分で炊ける、顔でも洗って来たら?」
食器、一応洗ってから使うか。
「ホームスを誘って良かった! 朝食しっかり食べんと元気が出ん、旨い!!」
「ワト? めちゃくちゃ食うな! 昼のご飯まで食い尽くすな!」
「昼には、また炊けば良いじゃない」
「何かこの調子だと、一日じゅう食事の用意しないとダメな気がする」
「一度に10カップ炊けば良いじゃない?」
「ワト? お米2㎏しか無いんだぞ? そんなバカ食いしてると10日で食い尽くす事に成るぞ!」
「お米や食材は、連絡すれば持って来てくれる、安心だよ?」
「お前の母ちゃん、ホイホイ持って来てくれると思うか?」
「そうか! お母さん、あんまここに来たく無いみたいだったね……そうだ! 釣りして魚食べれば良い!」
「あのな、
「……土蔵の暗号標早く解読して、帰ろう!!」
「そうだな、キャンプに来たと思っても3日が良い所、長いと不便が嫌になるからな」
早速土蔵を開けて、暗号標とやらを探した。
「あっ! コナン、勝手に行くな!!」
コナンが、テシテシしてる、土蔵を見付けたのはコナンだった。
この猫、ホームスより優秀かも、ワトにホームスは気付いて無いが。
「なんだ? コナン」
「宝箱?」
如何にも大切な物が入ってます、って感じの宝箱だ。
中には古ぼけた鹿革の巻物が入ってるだけ、チョッとガッカリしながら拡げてみた。
「あっ! コナン偉い!! これ暗号標だ!!」
暗号標は直ぐに見付かったが。
「何じゃこりゃ? 数字しか書いて無いぞ!!」
何度見ても数字だけ……分からん。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます