第4話 謎の土蔵

 屋敷の中広い玄関にはコの字形に造り置きのベンチがあり、訪問客を立ち話させる事の無い造りに成っている。

 6畳位の玄関、蒲地を上がると、一間幅の板場が有り一間幅の廊下が西と南北に続く。

 ※1間は1.818mです。


「流石豪邸、外側をぐるり廊下が続いてる」

 冬に寒さが厳しい土地柄のため、ガラス戸付の広い廊下で外側を取り囲む作りは部屋の防寒の為かな?


 室内も業者の清掃が行き届いていた。

「この家、どうなってる? 廊下だけで十分住めるスペースだな!」


「ホームス、何か真っ黒黒助か、座敷童子でも出そう」

「掃除が行き届いてるから、すす渡りは居ないだろ! 座敷童子は居てくれたら楽しいだろうな」


「あっ! コナン! 勝手に行かないで!!」


 東から入り中央を通る広い廊下を西に向かって、コナンを追いかけた。


 両側に何部屋有るのか? 一間幅廊下は続く。


 暫く行くと、南北に行く広い廊下に突き当たった。


 ガラス戸の先は、雨戸が閉まってる。


「雨戸開けて良いだろうか?」

「帰る時閉めれば、良いんじゃない」


 ガラス戸を開け、雨戸を……開けれない?

「ホームス、下と上にストッパーが有るよ」

「あぁ、いにしえの防犯装置か! 良く出来てる」


 雨戸を開けると、目の前にデカイ土蔵が建ってた。


 コナンは、僕が抱いてる。


「お父さんが、あの土蔵の中を調べ掃除をするよう、言ってた」

「何が在るか楽しみだけど大変そう」

「だね!! 適当で良いっしょ? 骨董の価値なんて分からんし…土蔵の鍵は預かってる…明日で良いっしょ」


「ワトが良いなら、それで行くぞ」


「晩飯は、おばさんがコンビニ弁当買ってくれたので、お湯を沸かしインスタント味噌汁作れば良いか」


「食べよ!」

「カセットコンロ持って来た……水は? 電気来てる?」

「お母さん、何も言わず帰ったね、こんな広い家でハンドライトの生活って続けられないよ? スマホでお父さんに聞いてみる」


 スマホも充電出来んと、3日持たんぞ!


「あ、お父さん? 電気はどう成ってる? ……水は? ……そう? 結構凄いね! ……へ~え? そんなのが有るの?……分かった!」


「おじさん何て言った?」

「あのね、ソーラー発電で、電気は普通に使えるって、それより凄い事聞いた!! 土蔵の中に宝の暗号標があって、解読してくれって!!」


「宝の暗号標? そんなのが有るのか?」

「井戸水をポンプ配水で水道使えるって、台所にIHヒーター置いてくれてるそうだよ」


「台所って何処?」

「さあ? …探す?」

「その前に、廊下の照明だよ! 何処にスイッチ有る?」

「さあ? 壁を見ながら行くよ!」


「これだろ? ……廊下全部は点かん、暗くて見えん」



 ハンドライトを頼りに、彷徨いた。


「台所ってここかな?」

 入って右の壁にスイッチが有り、押すと照明が灯り部屋が明るくなった。


「近代的改装出来てるね、これなら炊事出来そう、お湯を沸かすからワトは玄関に放置してるコンビニ弁当持って来て」

「ホームス、一緒に行こうよ」


「ワトは暗いの苦手だったな! じゃ、お湯を見てて沸騰したら……インスタント味噌汁も玄関だった! 大急ぎ取ってくる、待ってて!」

「私も行くよ」

「ん? じゃ火を止めて行くか、キャットフードも玄関に放置してるし」


 風呂の場所も分からん、明日徹底的に家の探索だな。

 おばさん、門の書生部屋に殆どの荷物置いて帰った、あれもこっちに持って来ないと。

「おばさん、帰るの急ぎ過ぎだよな」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る