Chapter.6 紅茶と告白
//SE ドアの向こうから聞こえてくるルルテアナの足音
//SE ルルテアナが自室のドアを開ける音
//SE ルルテアナが部屋に入る足音
//SE ルルテアナがドアを閉める音
//SE ルルテアナがローテーブルに飲み物の入ったマグカップ二つを置く音
「はい、どうぞ。温かい紅茶を淹れてきました」
「きっと、温まると思いますよ」
//SE 主人公が紅茶を飲む音
「……美味しい? ふふ、それは何よりです」
「そうしたら……わたしの悩み、聞いてくれるんでしたね」
「でも、この悩みって、すごく自分勝手なもののような気がして……それでも、いいんですか?」
「……ありがとうございます。後輩さんは、本当に優しいですね」
//少し震えた声で
「……わたし、怖いんです」
「お母さんが、わたしが幼かった頃に、重い病気を患って死んじゃって。それからわたし……大事な人が側にいてくれるのって、当たり前のことじゃないんだなって、心のどこかで思いながら生きているんです」
「歳を重ねるにつれて、少しずつ怖さは収まっていったんですが……昨日、お父さんが魔物に襲われて怪我しちゃって。……わたし、また、怖くなっちゃって」
「だから、後輩さんがいなくなっちゃったらどうしようって、考えちゃって」
「……弱い、ですよね。わたし、こんな弱い自分が、嫌いで」
「ごめんなさい。後輩さんの前では、強くて、かっこよくて、しっかりしている、素敵な『先輩』でいたいのに。わたし、上手くできなかったです……悩んでいるの、ばれちゃいました」
//呟くように
「もっと、強くなりたいな……」
//SE 主人公がルルテアナを抱きしめる音
//抱きしめられている間は耳元で
「……えっ!?」
「ちょ、ちょっと、後輩さん!? どうしてわたしをぎゅーするんですか!? いきなりぎゅーされると恥ずかしいんですけど! ひゃあ! お助けを〜!」
「……え?」
「弱いままで、いいんですか?」
「どうして、ですか……?」
「…………」
「……え」
「ありのままの、わたしが、好きだから……?」
「……え、えええ、ええと……ほ、本当に、ですか……?」
「…………あ、え、うぅ」
「み、見ちゃだめです! わたしの顔! ちょっと今、すごい、ふやけていそうで……!」
「かわいいから見せて、って……ど、どうしてそんな恥ずかしいことを言えるんですか!? バカ! 後輩さんのバカ〜!」
「…………」
「……その」
「実は……わたしも、後輩さんのこと、好きで……」
「……両思い、ですね」
「……え?」
「絶対に、死なない? わたしとずっと、一緒にいたいから……?」
「……ふふ」
「あははっ」
「ありがとうございます。何だか怖さが、薄らいだ気がします」
(ふたりの身体が離れる)
「そうしたら、ええと、後輩さんはもう後輩さんじゃなくて……」
「……恋人、さん?」
「……う、うぅ、言ってみたらだいぶ恥ずかしかったので、暫くは後輩さんのままで!」
「……ねえ、後輩さん」
「わがまま、言ってもいいですか?」
「ありがとうございます」
「その……今日は、帰らないでほしいです」
「後輩さんと、手を繋いで眠りたくて……」
「……ちなみに、断ることは許しません」
//耳元でささやく
「先輩命令、ですからね?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます