読み応えのある短歌10首です。

幻想的でありながらロマンチック、
ロマンチックでありながらSF系、
SF系でありながら幻想的。
主にこの3つの要素が、
無限ループしているように感じました。
それだけ、本作が、
美しく、悲しく、蠱惑的な魅力を、
発しているということなのでしょう。

人魚をモチーフにした、
秀逸な掌編小説のような短歌集です。

推し短歌2首。

宇宙から派遣されたる虹龍は蒼空で人魚に恋をしました

黒髪の人魚に岡惚れしたらしい敵国諜報員の逮捕