二 銀河の境界線
花火の破片のように、言葉が散っていく。
君はラムネの瓶を揺らしながら、小さな光の粒を見つめていた。
「花火は一瞬だからこそ、美しいんだよ。」
その言葉はまるで、触れられないものへの讃歌のように響いた。
僕はその裏に隠れた想いを感じ取り、でも触れずにいた。
静かな夜空の下で、ビー玉が月明かりに反射し、微かな銀河を描く。
猫が足元で回り、僕らの間の距離を確かめているようだった。
君の視線は遠く、僕の心は宙に浮いていた。
言葉にならないまま、時間はゆっくりと流れ、
僕らはその狭間で揺れていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます