食とエロスは通じている。
そう感じたのは、
伊丹十三監督の作品、
『タンポポ』を見た時だ。
伊丹作品はエスプリが効いてて、そんじゃそこらの映画とは違った。
わたしは案外、伊丹作品で大人を学んだ気がする。
作中では、役所広司演ずるマフィアが情婦と食にまつわる旅をしていた。
自然豊かな漁村で、牡蠣を捕る若い海女の少女に話しかける役所。
採れたての牡蠣を見せてもらい、分けてもらう。
牡蠣を剥いてもらい、貝に口をつけると、口を切ってしまう。
少女は自分の手の平に牡蠣の身を移し、直接食べるといいと言った。
手の平の中の美しい剥き身。
そこに役所の口から、血が滴り、赤い点になる。
エッロ😳!
そのとき、少年はそう思ったものだ。
祐里様のこのお作品を読ませていただき、わたしはあの時の鮮烈な思いが脳裏に浮かんだ。
祐里様、令和の十三。
ぜひ、ご体験を。