よりみち回 私がいていい場所(感謝を込めて)



 次は第3回を書く予定でしたが、感謝の気持ちを自分の中だけに留めておくのがもったいない気がして、書くことにしました。なので今回は、よりみち回(仮)にしておきます。




 8月現在、私はweb小説を書く仲間のサークルに入っています。


 詳しい話は後々としますが、現在もある精神疾患を患って治療中ですが、成長できる場にお誘い頂けた機会を無駄にしたくないと思い、引き続き参加しています。


 正直最初は、誘われたことに嬉しくもあり、不安で怖くもありました。

 会ったことも、じかにしゃべったことのない人たちと、うまく関わっていけるか。

 変なことを言って、不快にさせてしまわないか。

 読み合いで自分の小説をズタボロにダメ出しをされることよりも何よりも、人間関係がうまくいくかを心配しました。


 けれど始めてみると、想像していたより心配は少なかったです。私は所謂「書き専」で、日頃は他の方の作品を読む機会もあまりないので、少人数でも、自分とは違う表現を学べる貴重な時間となっています。


 そして先日。主催者の方から、勉強会の内容に関する相談が回ってきました。自費は発生しそうですが、それは、とても有意義な内容であり、物書きの私にとっても有益な時間となるものです。

 しかし。今の私には、圧倒的に不足しているものがありました。


 集中力と、金銭面です。


 毎週の読み合いには参加し、感想やアドバイスのやり取りもしていますが、正直、集中力は短編一作分ほどしか保ちません。そしてそのぶん、読解力も一作分しかありません。でも、なんとかギリギリ内容を理解しようと、時間を掛けて感想を送っています。


 小説は、『適応障害』になった頃から、もう一年以上まともに読めていません。好きで買った江戸川乱歩先生の本は、400ページのうち90ページほどまでしか読み進められていません。

 1時間ドラマもよく観るのですが、最近は集中力が続かず、通して観ていられません。


 疾患を繰り返しているので仕事にもほとんど就けておらず、一般的な収入額と比較すると蟻ほどしかないので、なんとかやり繰りしている状況です。実家暮らしなのが救いです。


 この現状では、私が足並みを乱し、主催者さんがやりたいサークル活動ができないのではないかと、心配しました。せっかくの場を台無しにしたくなかった私は、話すのをためらいましたが、思い切って現状を打ち明け、参加に関して相談しました。


 その日の主催者さんの予定も知らなかったので、返信が来るまで時間が空きました。そのあいだ、私は勝手に不安を募らせていきました。

 あの、酷く心を痛めつけられた面接を思い出し、嫌な結果しか考えられず、サークルを抜けるという最悪の想定までしていました。


 そして数時間後。返信が来て、恐る恐るメッセージを見ました。

 けれどそれには、私が想像していた、私を否定するような言葉は、一つもありませんでした。

 その逆で、思い遣り、寄り添いの気持ち、励ましの言葉が並んでいました。

 何より、


「同じ物書きとして助けになりたい。サークル活動をもっと一緒に楽しみたい」


 その言葉は、とても嬉しかった。泣いてしまうくらい、嬉しかった。書いている今も、思い出すと涙ぐんでしまいます。

 その言葉は同時に、少なくとも私を拒む人ではないという証明でした。最悪の想定は、無駄になりました。


 私もあなたのように、誰かの心に届いてほしいと願いながら、小説も、このエッセイも書いています。

 伝えたい言葉は、飾らなくても伝わる。「好き」も、「嫌い」も、「愛してる」も、そのままの方が心にストレートに届く。

 あなたの言葉は、気持ちは、決してお節介なんかじゃありません。私に必要な「優しさ」です。

 いいえ。どんな人にも必要な「優しさ」です。


 なので、返信でも感謝の言葉をお返ししましたが、再度、この場を借りて深謝します。

 こんな私を受け入れてくれて、ありがとうございます。

 これからも迷惑を掛けるかもしれないし、寧ろ掛ける心配しかないんですが、切磋琢磨する仲間として、明日からもお世話になります。


 私をサークルに誘ってくれて、ありがとうございます。





 ※最後に一つだけお詫びを。

 感謝の気持ちを忘れないうちにちゃんと文章にしたかったので、主催者さんの了解を得ずメッセージ内容を少しだけ変えて引用してしまいました。すみません。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る