父の失踪と借金問題に直面した宮原美月は、売却すべく実家を整理する。その最中、不思議な壺の封印が解かれてしまい、霊獣・白澄と出会う。
いろいろあって、契りを交わさねば人の姿を保てない白澄と同居することになった美月。彼女は戸惑いながらも彼の天然だが紳士的な行動や癒しの能力に支えられ、茶屋「月見亭」の再開や借金返済に奮闘する日々をスタートさせる。
満月の夜の特別な触れ合いや、現代文化への好奇心など、人間と霊獣のドタバタでほのぼのとした交流と日常を描く、甘くて温かい現代ファンタジーです。
借金地獄など、なかなか大変な状況。なのに、白澄の人柄のおかげでしょうか。この人さえいれば、なんとかなる!と思わせてくれる。白澄はそんな不思議な存在感のあるヒーローでした。
そんな白澄と縁を結ぶのがなかなかの現実主義者な主人公、美月というのも面白い設定だった思います。白澄の天然な言動にしっかりとツッコミを入れてくれる。相方は彼女以外考えられません!(笑)
父親が借金を作って失踪したせいで、家にある金目の物を売りさばこうとしていた主人公の美月ちゃん。物置で見つけた高価そうな壺に封印されていたのは、超絶イケメンな霊獣で…。
しっかり者の美月ちゃんと、イケメン霊獣の白澄さんが繰り広げるラブコメディ。
とにかく白澄さんがカッコよくて優しくて、美月ちゃんに甘々です!
美月ちゃんも、突然の強引なキスに驚きながらも、段々、イケメンなだけじゃない、優しくて誠実な白澄さんに惹かれていきます。
本作はラブラブ展開だけではなく、借金返済のために二人で茶屋の経営に励んだり、妖とのバトルがあったりと、ストーリー展開も飽きさせません。文章も、所々にお笑いセンスが光っていて非常に読みやすく、サクサク読み進められます。
しっかり者で可愛い美月ちゃんと、壺から出て来た理想の霊獣夫との明るいラブコメディ。是非ご一読を!