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在原銀雅
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目が覚めるとそこは洋館だった。私は戸惑いを隠せなかった。寝て起きたら知らない場所にいるのは恐怖でしかない。
普段、こういう建物に行く機会は現代社会においてかなり低い…いやないだろう。明治中期頃の建物だろうか。木造の階段やベージュの壁、花の絵画が飾られていて床は所々赤いカーペットが敷かれている。私としても現実味がない。そして、人のいる気配もなさそうだ。
私は気になったので、少し洋館を見てみることにした。歩くにつれて、床材の木がギシギシとなる中私はとある一つのドアを見つけた。ドアは鍵穴があり、鍵がかかっているかもしれない。私はドアノブをひねり、ドアを押してみた。ドアには鍵がかかっておらず、すぐにドアが開いた。
見てみると、そこはマンションの一室だった。こんな洋館の中にワンルームがあるか?気になったが、まだ、洋館を見きれてないのでまた後で来よう。
更に歩いていると、またドアを見つけた。今回のドアは引き戸だった。そうしてドアを開けると次はアパートの一室だった。少し年季が入っているが、一人で住むなら普通に生活できるだろう。
私はまた、このドアのところを後にして、また洋館内を歩き始めた。そうして、洋館の突き当りまで来ると、今度は両開きのドアがあった。
このドアを開けるとそこはタワーマンションの一室だった。先程の2つの部屋と比べ物にならないほど広く一人でも部屋を持て余すぐらいの広さがある。
もう、最後の部屋なのでいっそのことこの部屋に入ってみようと思う。それに、タワマンの部屋にタダで暮らせるのはラッキーだし、そうしてドアの中に入った瞬間私は…
◯□◯□になった。
◯□ 在原銀雅 @arigin1017
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