まさかの寝坊!?

AM6:00


「・・ん・・アラーム鳴ってない?なら・・もう少し・・寝かせて・・」


スー・・スー・・


「・・・ふぁ・・起きてる?」


「・・・」


「気のせいか・・寝てるならまだ大丈夫ね。もう少し寝よ・・」


スー・・



AM9:00


「・・ん・・まだアラーム鳴ってない・・けど何か明るいしうるさいな・・ 今は何時?へ!?9時?」


スー・・


「嘘!?寝坊した!!」


「ん~・・うるさいわね・・」


「おねーちゃん起きて!もう9時だよ!!」


「・・嘘っ!?」


「嘘言わないよ!!」


「何で起こしてくれなかったのよ!!」


「スマホのアラームが鳴らなかったんだから仕方ないよ!てか、休みなのになんでお姉ちゃん寝てるの?いつもなら起きてるじゃない!」


「今日は祝日だけど土曜日でしょ?いつもなら学校だし、あんたの目覚まし鳴ってるじゃない。アレで連られて起こされるんだからっ。」


「今は原因探しても仕方ないよ!とりあえず遅刻確定だからメッセージだけは入れなきゃ!初デートなのに何してるんだろ、私・・」


「私も!!全くもう・・」


「・・これでよし、後は返事待ち。急いで着替えなきゃ!今日はいつもの髪型作ってる暇がないよ。」


「良いの?あの髪型でないと、家族ですら私と判断つかないって言われてるのに。」


「あの髪型、作るのに1時間はかかるんだよ・・ブラッシングして整えて巻かないとおかしくなるし。せめてワンポイント作って・・リボンは赤で・・これが今日の精一杯のオシャレだよ。」


「今日はリボンは黄色じゃないんだ。」


「黄色使うのは制服、赤使う時はプライベートの時にって決めてるの。」


「変なの。」


「お姉ちゃんに合わせてる訳じゃないんだから。」


「どころじゃない!着替えなきゃ!!」


「私も!!」


「ある程度は用意しといて正解だったわ・・」


「本当に。それだけは不幸中の幸いだね。」


「後は・・バスの時間、どうだったっけ?」


「先週からダイヤ改正されるからって昨日ザッと見たけど・・確か毎時10分しか行かない筈だよ。」


「嘘!?毎時20分と50分があっちの方に行って無かった?」


「50分のは駅までに短縮、それに合わせて他の便との兼ね合いで毎時10分にしたみたいだよ。駅からの乗り換え便はないから、どうしてもならタクシー一択だよ。」


「普段なら気にしないけど・・次に乗り遅れたら取り返しがつかなくなる、急がなきゃ。幾ら私でも駅から走る気はないわよ。」


「今は50分だから・・次のバスまで20分しかないよ!」


「歩いてたら間に合わないじゃない、走るわよ!」


「この格好じゃ自転車使えないし。今日は朝ごはん抜きかぁ・・彼氏の前でお腹鳴らなきゃ良いけど。」


「これでも食べて誤魔化しなさい。」


ポイッ


「!?ありがとうって・・コレは」


「私の非常食。1本食べとけば多少は違うわよ。私は授業中に食べてるけど。」


「ダメじゃん!?けど今日は有難く頂きます!」


パクっ


「あ!美味しい・・それにしても、この日の為に靴を新調したのに・・ヒール付きじゃ走れないから諦めなきゃ。手提げバッグじゃ走れない・・スニーカーにリュックかぁ。あぁ・・もうちぐはぐだょ・・ドン引きされたらどうしよう。」


「急ぎなさい!」


「あぁ!お姉ちゃん待ってよ~・・あれ?彼への遅れるメッセージに既読が付いてない。」


「あれ?私も・・どうしたんだろ。もしかして怒ってたりするのかな。」


「会ったら謝り倒すしかないよ。」


「男なんだから遅刻してもドンと構える甲斐性欲しいわね。」


「幾らなんでも待たせすぎだよ!お姉ちゃん、急がないと本当に時間ないよ!!」


「鍵はかけといてあげる、先に行きなさい!」


「ありがとう、先に行ってるね!」


「「行ってきます!!」」

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