砂の書〜胞子の章〜(第三文明)
『「泥の章」は彼らを『菌糸』と記した。
この章は、彼らの末路を記す。』
二度の泥の上に、三番目の子らが生まれた。
彼らは天を『陽灼け』と恐れ、地を『泥』と忌み嫌い、光の届かぬ地下へと逃れた。
彼らは『狩人』の力も、『大樹』の高さも求めなかった。
彼らは、ただ『知』のみを求めた。
彼らは自らの肉体を捨て、地下の闇に『菌糸の網』を張り巡らせた。
彼らは過去の二つの文明の『遺骸』を養分とし、その知恵を啜り、翠点から翠点へと地下の『知』を繋いだ。
彼らは『個』であることをやめ、『全体』なる知性となった。
だが、『知』は乾きを癒さない。
彼らの『菌糸』は、星の深部、乾いた大地の『涙』をも吸い上げようとした。
彼らは星の理にさえ触れ、その『知』をもって星を制御しようと望んだ。
星は泣き、三度目の『埋葬の泥』が溢れ出た。
泥は、彼らの張り巡らせた『菌糸』の網を逆流し、その傲慢な『知』を、汚染された情報の奔流で満たした。
ゆえに知れ。
理を外れた探求は、自らの内側から腐り、泥に溺れる。
我ら『獣の時代』は、汚染された『知』の残骸の上に立っている。
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