ジャパリパーク物語
きと
第1話
ジャパリパークのサバンナに、サーバルとかばんちゃんは元気に歩いていた。太陽がキラキラ輝き、草が風に揺れる中、二人は冒険の予感にワクワクしていた。かばんちゃんのリュックには道具がぎっしり。サーバルの素早い動きと鋭い爪は、どんなピンチも乗り越える準備ができていた。
「ねDIY! かばんちゃん、今日はいよいよ何かスすごいもの見つけちゃうかも!」サーバルが弾んだ声で言った。
「うん、でも最近セルリアンが活発だから気をつけようって、ラッキービーストが言ってたよ。」かばんちゃんは周りを注意深く見回した。
洞窟の入り口に近づくと、地面がドドンと揺れた。ゴゴゴ……と低い音が響き、奥から巨大な影が現れた。「ドドス」と呼ばれる、丸くてトゲだらけの巨大なセルリアン。青く光る体は不気味で、触手を振り回しながら二人の前に立ちはだかった。
「うわっ、めっちゃでかいセルリアン! かばんちゃん、準備OK?」サーバルが身構えた。
かばんちゃんはリュックから光線銃を取り出した。ジャパリパークの科学者が作った、セルリアンを弱らせる特別な武器だ。「サーバル、左右に分かれて動こう! 動きを止めれば倒せるよ!」
二人は息ぴったりに動き出した。サーバルは素早いジャンプでドドスの注意を引き、かばんちゃんは光線銃でトゲを狙った。ビームが当たるたび、ドドスは怒りのうなり声を上げ、触手を振り乱した。洞窟の壁が崩れ、岩が落ちる中、二人の連携はバッチリだった。
「よし、弱ってきた!」サーバルが叫んだ。ドドスの動きが鈍り、青い光が薄れていく。かばんちゃんが最後のビームを撃ち込むと、ドドスは大音響とともに崩れ、砂のようになって消えた。
「やったー! かばんちゃん、すごいよ!」サーバルが飛び跳ねた。でもその瞬間、洞窟が激しく揺れ始めた。ドドスの崩壊で地盤が不安定になり、天井の岩が落ち、出口が塞がれていく。
「まずい、閉じ込められちゃう!」かばんちゃんが叫んだ。二人は出口を目指したが、岩の壁に阻まれた。ピンチのその時、遠くから元気な声が響いた。
「アライさああん、参上なのだー!」
ドドドド! と地面を蹴る音とともに、アライさんが猛スピードで現れた。手に持つのはジャパリパークのレスキューキット。「サーバル、かばんちゃん、任せるのだ! アライさんが助けるのだ!」
アライさんは素早く岩をどかし、簡易爆破装置で出口を確保した。「早く、こっちなのだ!」二人はアライさんに導かれ、なんとか洞窟を脱出した。外の光がまぶしく、風が気持ちよかった。
「アライさん、ありがとう! 本当に助かった!」かばんちゃんが息を整えて言った。
「ふふん、アライさんはいつもヒーローなのだ! でも、サーバル、もっと気をつけるのだぞ!」アライさんが胸を張った。
「えへへ、ごめんね、アライさん! でも、かばんちゃんと一緒なら冒険は最高だよ!」サーバルが笑った。
その夕方、三人はサバンナの丘でピクニックを楽しんだ。かばんちゃんのジャパリまんとアライさんのフルーツが並び、夕陽が空をオレンジに染めた。
「ねえ、かばんちゃん、アライさん! また一緒に冒険しようね!」サーバルがジャパリまんを頬張りながら言った。
「もちろん!」かばんちゃんが笑顔で頷いた。
「アライさんも行くのだ! 次はもっとすごい冒険になるのだ!」アライさんが得意げに言った。
三人の笑い声が、ジャパリパークの夕暮れに響き合った。
ジャパリパーク物語 きと @KITOAVGAK
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