最終話 巨大アイドルたちに溺愛される生活

 見上げるとそこには愛梨さんがいた。


「あ、ありがとうございます……」


「まったく小さいくせに調子乗ってるからです」


 愛梨さんはニヤニヤしながら僕を床に降ろす。


「あ、あの……ありがとうございます」


 僕は恐る恐る愛梨さんの足に近づくと……


「えいっ!」


 僕は愛梨さんにデコピンされる。


「な、何するんですか!?」


「あ~すみませんね。つい……あなたが私のスカートを覗こうとするものですから」


 愛梨さんはクスクス笑う。そして……


「あ~そりゃダメだねぇ~」


 後ろから夏凛さんに左腕を摘ままれる。


「本当です!エッチすぎですよ」


 愛梨さんに右腕も摘ままれ二人に持ち上げられる。


「ほ~らたかいたかーい♪」


「ヒッ!」


 僕が怯えていると涼華さんが僕に近づいて。


「クスクス……これでもう逃げられませんわね♡」


 そう言って僕の身体を指でつつく。


「りょ、涼華さん……」


「おや?涼華だけじゃないよ?」


 莉緒さんも僕の身体をつつく。


「ちょ、莉緒さんまで!」


「ホントに可愛い。この少年って僕たちがいなかったらどうなってたんだろうね?」


 莉緒さんはクスクス笑う。


「まぁきっと踏みつぶされてしまっていたんでしょうね」


 涼華さんはそう微笑む。


「まっいいじゃない。アタシたちが一生相手してあげるわ。感謝しなさい?」


 朝陽さんはそう言って僕に近づいて見つめる…そして僕は彼女の胸に張り付いてしまった。


「ちょ!何してるのよ!……はぁ、ホントにアタシたちがいないとダメなのね……」


 朝陽さんの言葉が遠くに聞こえた。




「スゥ~スゥ~……」


「寝ちゃったじゃないの…ホントによくこんな可愛い寝顔晒せるわね!警戒心とか無いのかしら?」


「知らないですよ。それだけ私たちに心を開いてるって事じゃないですか?」


 愛梨さんは少年を撫でる。


「まぁね~本当に僕たちが拾ってよかったよ。そうじゃなかったら今頃めちゃくちゃに犯されてたかもね♪」


「そうでしょうか。案外街角で惨めに生きてるかもしれませんわよ?」


「涼華ってそういうところドSだよね~w」


「ついこの子が可愛らしくてつい♪でも皆さんもそうでしょう?」


「だってアタシの言うこと何でも聞く素直な子なんて最高じゃない♪」


「こんなサラサラな髪の毛…童顔。本当に羨ましいよ」


「経験から見てこの子の癒し効果は高いですからね」


「終わったら今度はいっぱい甘やかしちゃお?」


 そうこのアイドルたちはこの少年のことを溺愛していたのだ。好きだからイタズラして可愛がっていたのだった。


「でもこれからライブですよ?この子連れて行きます?」


「ん~控え室に置いておくと危険だからなぁ……」


「それでは衣装の谷間にでも収納しておくのはどうでしょう?」


「じゃあジャンケンで誰の衣装に入れるか決めましょ?」


「さんせ~!」


「「「「「ジャンケンポン!」」」」」


 僕は目を覚ましたら、そこはステージの上に立っていたアイドルの谷間の中だった。


「へ?」


「起きた?マネージャーさん♪」


「いいからそこで見守ってなさい!」


 時間を絶たずに音楽が鳴り始め、奥から歓声が響いてくる。


「みんな~今日は来てくれてありがとう!」


「それでは歌います!『大大大大愛してる!』」


 彼女たちは歌い始める。何だかんだみんな歌上手いんだよなぁ……


 あの日僕が彼女たちに拾われてなかったらこんな景色も見られなかったかもしれない。僕は今日もアイドルたちにイタズラされながら愛されている。

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巨人アイドルのマネージャになったらどうなるのか UMA未確認党 @uma-mikakunin

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