夏休みの宿題

クライングフリーマン

夏休みの宿題

 夏休みの宿題は、ご多分に漏れず「瀬戸際の魔術師」だった私。

 ある学年の時、母に試しに尋ねてみた。

「後、3日以内に全部片づけたら、漫画本、買っていい?」

「いいよ。」その一言で、俄然ファイト。

 その頃、まだ町内の電気屋さんの隣に「貸し本屋」というのがあった。

 本を図書館みたいに貸し出してくれるが、買い取りも出来る。

 コミック本もまだ出回っていなくて、マンガと言えば、雑誌だった。

 宿題を必死に片づけた。

 出来なんかどうでもいい。ノルマ果たせばいいのだ。

 2日半。

 頑張ったお陰で、片付いた。

 成果を母に見せ、貸し本屋に急いだ。

 帰ってから、ゆっくり読んだ。

 確か、水〇しげる先生の「〇場の鬼太郎」だったと思う。


 夏休みの最初の日に計画を綿密に立てても上手くいかなかった。


 後年、こう思った。

 夏休みの宿題って、自分で計画立てて自分で実行することなんだ。出来なんかどうだっていい。


「やる気」は「損気」じゃない。


 いつも、『やる気スイッチ』は、持っているんだ。


「考え方の考え方」を考えるようになった。


 やがて、マンガ好きグループに参加するようになった私だった。


 今は、「三流モノカキ」だ。


 とにかく、やってみる。この時のスタンスは、今も生きている。

 出来なんかどうだっていい。


 風呂上がりに、就寝前に、ちょこっと書いてみる。

 それが、私だ。


 ―完―


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夏休みの宿題 クライングフリーマン @dansan01

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