銀の陽

銀の陽

お互いの体温を閉じ込めるように、君をきつく抱きしめる。

降り積もった雪は、銀色の陽（ひ）を反射させ煌めいて。

吐き出す白い息は、幻想的な模様を形作りながら、空中を漂う。

ここは、過去も未来も無い空間。

ずっとこのままでと願う僕らに、真冬の風は優しく微笑んだ。

ありふれた景色は、色合いを変えて、モノトーンからカラフルになっていく。

極寒の地で燃え上がる僕らの想いは、音の無い花火みたいに鮮やかで。

そんな僕ら、白銀平野に咲き誇る、クリスマスローズ。