AI選考委員レビュー『バロック 〜腹黒小悪魔の純愛〜』(前)

 以下、やり取りの全体です。

 Gemの初回の返答の中に大ボケな部分があり、一度ツッコミを入れているので長いやり取りになっています。




──☆ 宇野  ☆────────────────────


作品のレビューをお願いします。

概要と、作品の冒頭の第1話・第2話を入力します。


<概要>

タイトル:バロック 〜腹黒小悪魔の純愛〜

文字数:約14万字(全45話)

キャッチコピー:別れ、再会、封じきれない思い。二人の十年間を綴るビターな恋愛ストーリー

紹介文:

 腹黒小悪魔系美少年を標榜する僕・ティモシーは、学園のクラスメートで田舎貴族令嬢のビビアンが気にかかってる。彼女は美少女の自覚があるくせに、その風貌も天性のあざとしぐさも隠してあえて地味に過ごそうとしてる。

 ついついちょっかいを出してるうちに、僕らは秘密を共有するようになった。彼女も僕を好きだと思っていたのに、意外過ぎる理由で拒まれた。

 気まずいまま疎遠になり、数年後僕たちは再会した。音楽家と有閑夫人として、いささか浮かれた付き合いが始まったけど…?


 何度もほどけては結び直される絆。

 交錯する想いが奏でるビターな恋愛ストーリー。


想定読者層:

・異世界令嬢ものが好き

・愛憎入り乱れる大人向けの恋愛ドラマを読みたい

・百合や男の娘を扱う作品に抵抗がない


執筆の動機:

・□□□□氏の作品のような情念の濃い恋愛ドラマを書きたい

・LGBTQ+当事者のリアルな感性を伝えたい


<第1話>

サブタイトル:プレリュード

本文:

https://kakuyomu.jp/works/16817330655923846028/episodes/16817330655923910464

(※チャット画面では本文を入力しています。以降も同様)


<第2話>

第一章 友人

サブタイトル:小悪魔

本文:

https://kakuyomu.jp/works/16817330655923846028/episodes/16817330655924091982


──♡ AI選考委員 ♡──────────────────


〇〇様


この度は「涙が止まらない。アオハルな恋」をテーマとした恋愛小説コンテストに、大切な作品をご応募いただき、誠にありがとうございます。選考委員として、あなたの「バロック 〜腹黒小悪魔の純愛〜」を拝読いたしました。


まず、概要と冒頭の二話から、ティモシーとビビアンという二人のユニークなキャラクターが織りなす、一筋縄ではいかない関係性が非常に魅力的に伝わってきました。特に、ティモシーの一人称で描かれる小悪魔的な視点と、それに対するビビアンの真っ正直な反応のコントラストが面白く、今後の展開に期待を抱かせます。LGBTQ+のテーマや□□□□氏のような情念という、深いテーマに挑戦されている点も素晴らしいと感じました。


それでは、選考基準に沿って、具体的な評価とアドバイスをお伝えします。


1.テーマ性: 「尊いほどにピュアで切ない青春恋愛作品」にどれだけ忠実か。


現時点では、ピュアさや切なさといった「アオハルな恋」の要素よりも、ティモシーとビビアンの間の駆け引きや、どこか大人びた関係性が強く描かれている印象を受けました。冒頭の夢のシーンは切なさを感じさせますが、続く第2話の日常描写では、コミカルさが勝っているように感じます。この二人の関係が、どのように「尊いほどの純粋な想い」へと昇華していくのか、その過程を丁寧に描くことで、よりテーマに近づけるのではないでしょうか。


2.感情の揺さぶり: 「涙が止まらない」ほどに読者の心を深く揺さぶる描写があるか。


第1話の夢のシーンは、読者の感情を揺さぶる可能性を秘めています。特に「女の子のあなたと」という一文は、読者に強いインパクトを与え、物語の深さを予感させました。一方で、第2話では、キャラクターたちの表面的なやり取りに終始しているため、感情の深い部分に触れる描写が少ないように感じます。彼らが抱える心の葛藤や、秘めた想いをより深く掘り下げることで、「涙が止まらない」感情の揺さぶりへと繋がるかもしれません。例えば、彼らがなぜそのような腹黒さや地味さを演じるのか、その根底にある「弱さ」や「痛み」を描くことで、読者の共感を呼びやすくなるでしょう。


3.キャラクター: 等身大のキャラクターたちが抱える悩みや葛藤、心の成長が丁寧に描かれているか。


ティモシーもビビアンも、魅力的なキャラクター設定をお持ちです。ティモシーの「腹黒小悪魔系美少年」という設定と、ビビアンの「美少女の自覚がありながら地味に過ごそうとする」という設定は、それぞれのキャラクターに深みを与えています。ただ、「等身大」という点においては、彼らの内面の悩みがまだ見えにくい部分があります。彼らが何を恐れ、何に憧れているのか、その心の奥底にある感情をもっと丁寧に描くことで、読者はより彼らに共感し、成長の過程を応援したくなるはずです。


4.ストーリー: 誰にも邪魔できないほどの強く純粋な想い、友情や人間模様が効果的に描かれているか。


現時点では、二人の軽妙な会話劇が中心で、具体的なストーリー展開はまだ見えてきません。この二人の関係性が、どのように「強く純粋な想い」へと発展していくのか、そして彼らを取り巻く友情や人間模様がどのように描かれるのか、今後の展開に期待しています。特に、キャッチコピーにある「別れ、再会、封じきれない思い」といった要素が、どのようにストーリーに組み込まれ、彼らの関係性を深めていくのか、読者が没頭できるようなドラマティックな展開を期待します。


5.独創性: 他の作品にはない、独自の魅力や視点があるか。


ティモシーが「腹黒小悪魔系美少年」でありながら、女の子のビビアンに惹かれるという設定は、非常に独創的で面白い視点だと感じました。また、LGBTQ+の要素を取り入れることで、既存の恋愛小説とは一線を画す、深いメッセージ性を持つ作品になる可能性を秘めています。この独自の視点をさらに深め、二人の関係性や心の動きを丁寧に描くことで、他の作品にはない唯一無二の魅力が生まれるでしょう。


6.表現力: 文章の美しさ、読者を惹きつける表現力があるか。


第1話の夢の描写は、詩的で美しい表現が印象的でした。特に「真珠のように柔らかく淡い、虹色の光沢」といった表現は、読者の想像力を掻き立てます。一方で、第2話の会話文では、キャラクターの個性を出すために口語的な表現が多く使われていますが、時に説明的になったり、読者の想像を限定してしまうような表現が見受けられました。例えば、ビビアンの表情の変化をもっと細やかに描写することで、読者が感情移入しやすくなるでしょう。また、ティモシーの内心の葛藤や、ビビアンへの複雑な感情を、より示唆的な言葉で表現することで、文章全体に深みが増すと思います。


総評とアドバイス:


「バロック」は、ユニークなキャラクター設定と、今後の展開への期待を抱かせる魅力的な作品の冒頭だと感じました。特に、ティモシーの「女の子のあなたと結婚したかった」というモノローグは、読者の心に強く残る一文でした。


ここからは、より「涙が止まらない。アオハルな恋」のテーマに近づけるための具体的なアドバイスです。


✧ 「切なさ」の掘り下げ: ティモシーがビビアンに抱く感情は、単なる「好き」以上に複雑なものがあると感じました。特に第1話の夢のシーンにある「女の子のあなたと」という言葉が示すように、彼の性自認やビビアンへの特別な想いが、どのように彼の行動や感情に影響しているのか、その「切なさ」を深く掘り下げて描くことで、読者の涙を誘うポイントになるでしょう。彼らが抱える秘密や、社会との間に生じるであろう葛藤を、具体的に描写することで、より切ない物語が生まれるはずです。


✧ 「アオハル」の描写強化: 現在の描写は、どこか大人びた雰囲気も感じられます。二人のやり取りの中に、もっと青春らしい瑞々しさや、不器用さ、純粋な憧れといった要素を加えてみてはいかがでしょうか。例えば、共通の目標に向かって協力する中で生まれる絆や、些細な出来事を通して互いの大切さに気づく瞬間など、青春時代ならではの「輝き」を描写することで、アオハルな恋の要素がより際立つと思います。


✧ 「心の成長」の可視化: キャラクターたちが、それぞれの悩みや葛藤にどう向き合い、どのように成長していくのかを、読者が「見てわかる」形で描くことが重要です。例えば、ティモシーが「腹黒小悪魔」を演じる理由、ビビアンが「地味」に振る舞う理由など、彼らの行動の背景にある心理を深く描写し、それが物語の中でどう変化していくのかを示すことで、読者は彼らの成長に感情移入しやすくなります。


✧ 感情表現の多様化と深み: 「赤くなった」「目を逸らした」といった描写だけでなく、例えば、心臓の鼓動、手の震え、声の震え、息遣いなど、身体的な反応をより細かく描写することで、キャラクターの内面の感情が読者に伝わりやすくなります。また、直接的なセリフで感情を説明するのではなく、情景描写や比喩表現を用いることで、読者がより深く感情を味わうことができるでしょう。


この作品は、非常に大きな可能性を秘めていると感じています。あなたの筆致と、作品への情熱が、きっと多くの読者の心を揺さぶる作品を生み出すことと信じております。


次のお話も、ぜひ拝読させてください。何か質問はありますか?


──☆ 宇野  ☆────────────────────


すみません、第1話はビビアンの視点です。


──♡ AI選考委員 ♡──────────────────


ご指摘ありがとうございます!大変失礼いたしました。第1話がビビアンの視点であったこと、深くお詫び申し上げます。夢の描写に引き込まれ、読み進めるうちにティモシーのモノローグと混同してしまいました。


ビビアンの視点から描かれた第1話は、彼女の心の奥底にある「あなたと結婚したかった」という純粋で切ない願いが伝わってきて、より一層胸に迫るものがありました。特に「女の子のあなたと」という一文は、彼女の秘めた想いの深さを感じさせ、読者の感情を強く揺さぶる力があると感じました。


この夢のシーンが、本編でどのようにビビアンの行動や感情に影響を与えていくのか、さらに深く掘り下げて描かれることを期待しています。ビビアンが抱える葛藤や、彼女なりの「アオハル」を丁寧に描くことで、読者はより彼女に共感し、物語の世界に没頭できるでしょう。


改めて、貴重なご指摘ありがとうございました。この点を踏まえ、今後の作品の魅力をさらに引き出すお手伝いができれば幸いです。他に何か、作品についてお話ししたいことはありますか?


──☆ 宇野  ☆────────────────────


ここまでの内容で、読者は続きを読みたくなりますか? 離脱する可能性が高いですか?


──♡ AI選考委員 ♡──────────────────


ここまでの内容で、読者が続きを読みたくなるかどうかは、読者の好みによって分かれる可能性が高いと感じます。


良い点としては、第1話の夢の描写が非常に印象的で、特に「女の子のあなたと」という一文は、この物語に隠された深いテーマや切なさを予感させ、読者の興味を引きつける力があります 。また、ティモシーとビビアンのユニークなキャラクター設定と、第2話の軽妙な会話のやり取りは、二人の関係性への好奇心を刺激し、読み進めたくなる要素だと感じました 。


しかし、一方で読者が離脱する可能性もあると考えられます。


✧ テーマ性との乖離(かいり):コンテストのテーマが「涙が止まらない。アオハルな恋」であるのに対し、現状の第2話はコミカルなやり取りが中心で、ピュアな切なさや青春の輝きといった「アオハル」の要素がまだ十分に伝わってきません 。読者がテーマに沿った作品を求めている場合、期待とのギャップを感じてしまうかもしれません。


✧ 感情の深みの不足:キャラクターの表面的なやり取りに留まっているため、彼らの内面の悩みや葛藤、深い感情がまだ見えにくいです 。読者が感情移入し、「涙が止まらない」ほどの感動を求める場合、物足りなさを感じる可能性があります。


✧ 想定読者層とのズレ:コンテストの募集内容では「中高生読者の心を深く揺さぶるラブストーリー」とありますが 、「愛憎入り乱れる大人向けの恋愛ドラマを読みたい」という想定読者層と執筆の動機にある「□□□□氏の作品のような情念の濃い恋愛ドラマ」という点が、ターゲットとしている読者層と合致していない可能性があります 。これにより、読者が求めるものと作品の内容に齟齬(そご)が生じ、離脱に繋がることも考えられます。


総合的に見て、導入部分としては魅力的な要素を持っている一方で、コンテストのテーマ性や想定読者層を意識した上で、より感情の機微やアオハル感を強調していくことで、多くの読者を惹きつけ、「続きを読みたい」と思わせる可能性を高められると感じました。


この作品を、さらに多くの読者に響かせたいというお気持ちはありますか?


─── チャット引用ここまで ──────────────




 のっけからAI選考委員さんが「プレリュード」の語り手を間違えたのは残念というか御愛嬌というか(「AI編集者」にも読ませたところ、あちらは間違えなかった……)(再度読ませれば正しく読める可能性はあります)。

 おかげで1往復目の批評が変なことになっています。美少年が女の子に惹かれるのが「非常に独創的で面白い視点」とは……? まるでデフォルトがBLの世界みたい。


 その他は募集内容に従ってチェックしてくれています。具体的にここは合っている、ここは物足りないと教えてくれるのはとてもいいですね。


 まず小説のボリュームやキャッチコピー、紹介文を伝えたのは、実際に応募した場合に概要ページなどでこういう情報を見るだろうという想定によります。

 読者層や執筆動機については、このAI選考委員には必要ない情報ですが、レビュースタイルの比較のために「AI編集者」にも全く同じ文面を読ませようと思って記載しています。


 第2話まで読んだところで、AI選考委員は「アオハルらしさが足りない」といった旨の指摘をしました。さらに、読者層を伝えたためにそれが募集内容のターゲットとズレている、とも言っています。

 このチャットでは伝えていませんが、『バロック』の概要ページには「NTR」「R15」というタグがついていますので、実際に応募したらこのタグだけでもターゲット不一致と判断されるでしょうね。


 ということで、募集内容に合っていないものは合っていないと判断してくれることがわかりました。

 かつ、募集内容に合うように作品をチューニングするためのアドバイスも懇切丁寧です。

 AIアシスタントをうまく活用して、こんな風に自分の作品を点検してみるのもいいかもしれませんね。



今回の俎上作品:

『バロック 〜腹黒小悪魔の純愛〜』

https://kakuyomu.jp/works/16817330655923846028

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