第13話 「好き」を選択する
好きなことであれば、夢中になれます。
夢中であるという状態は、努力でもなければ頑張りでもありません。
日本人はとくに我慢することに美徳を感じるようです。我慢すれば結果につながるという盲信もあるようです。しかし実際には我慢をして心を壊したり、肉体を壊す人はいくらでもいます。
努力とか頑張るという行為は、好きではないことを、自分を押し殺して遂行している状態です。それを忍耐と言います。
社会生活の中、とくに仕事上はそれも必要なことかもしれませんが、人生についてはまったく必要のないことです。
そもそも人生は個人のものです。自分が夕飯に白身のフライを食べようが、ハムカツを食べようが、好きにしていいわけです。それは夕飯の食卓だけではなく、人生全般に言えることです。
くだけた言いかたをすると、個人の人生を楽しむために、人生の時間の一部を社会という枠組みに使って、体験やお金を稼ぐために利用しているだけです。
社会人を長く続けていると、人生=仕事とか、人生=会社というような思考に陥りがちですが、その会社があろうとなかろうと、自分の人生は続きます。その証拠に、リストラなどされて会社にいられなくなっても、まだ人生は存在します。
そのあたりの思考を、早いうちに逆転して持っておくと、いざというときのフットワークは軽いものになります。
その反面、好きなことというのは、夢中にはなりますし、夢中になっているあいだというのは、努力してる気もなければ頑張っているような気もしません。ただただ楽しいだけです。
そうは言っても、そればかりでは収入になりにくいということもありますから、多くの人はなかなか手が出しにくいのだと思います。
そういったことも理解していますが、一気に全部を変えようとするのではなく、人生に流れる時間、それをすこしずつ「好き」で埋めていくようにすれば、それが仕事になったり、仕事に繋がるきっかけになったりします。
もちろん、自分の「好き」に一点の曇りでもあってもいけません。未来を見れば不安になるかもしれませんが、「なんとかなる」ものです。
一気に変化させるのでなければ、それほど恐れを感じることもなく、すこしずつ移行できるのではないかと思います。
まずは目の前の「好き」を選択することからはじめることです。
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