第2話 殿(しんがり)

 今日は、取引先との会食という名の接待があるのだ。

 近年では、コンプライアンスで、会食は減ってきているがあるところ。

 今回の会食は、取引先は5人に対し、こちら側は、部長と私と後輩の3名である。

 人数は相手に分がある。また、こちら側の不安要素は、部長はお酒が弱いこと。

 そのため、今回の会食はなしという話であったが、相手からどうしてもということで、会食となってしまったのだ。

 「先輩、部長お酒弱いっすけど、大丈夫っすかね。」

 直属の後輩である、羽柴日出吉(はしば ひできち)は、そう心配している。

 俺も心配はしている。しかし、会食会場の移動中でやっぱりなしなどは、無理である。

 どうしたものか、、、、、 

 ・・・・・・・・ 

 あれをつかうしかないのか。

 そう決心した私はグッと汗ばんだ手を強く握る。

 しかし、それは私一人では、無理だ。日出吉の力が必要であるが、どうしたものか。

 日出吉の顔を見る、その顔は覚悟が決まった顔だ。

 幸い、タクシーの中は、部長と後輩と運転手しかいない。

 (先輩が覚悟をきめた顔をしている、ということは断るんだなきっと)

 心を通わせ切れなかった、2人であった。

 そんなことは知らず、私は部長に伝える、我々が。。。。。。。

 殿(しんがり)をつとめることを。

(殿とは、撤退時に敵からの追撃を受け、味方を逃げる時間を稼ぐ)

 「芦刈、お前殿を自ら」

 部長は、悔しさと憐れむ感情が顔に出ていた。

 「し、、しん、、しんがり?」

 対する、日出吉は何のことと、頭に?を浮かべていた。

 タクシーが、会食会場という名の戦場へとついた。

 さあ、ここからは、「一言坂の戦い」が始まる。

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