【短編版】セブンス・フラグメント外伝～魔法少女よ成り上がれ～

感情的で激しい展開を持つ
まさにエンターテインメントそのもの。

ナナの過去と現在
カグヤとの複雑な関係、
ナナの内面的な葛藤やカグヤへの思い、
またその裏切りが、　
ストーリーに大きな影響を与える。


最終的に二人が再会して戦いながらも救おうとする場面は感動的

ナナがどんなに心を閉ざしても、
最後には仲間を見捨てることなく、
カグヤを救うために自分を犠牲にする姿は、
強くて悲しい。

この物語の舞台となる「空」に住む上級国民の社会が描かれ、いわば支配階級と底辺層の対比もかなり強調されている。

それがナナとカグヤの関係をより一層ドラマチックにしている。

社会的なメッセージも込められて…続きを読む

「ぐはははは！　ゴミ山の魔法少女ぉ！　今日こそ俺が勝あああつ‼」
「うっせ」
　アタシは小指で耳をほじり、取れた垢（あか）をふっと散らした。

　＊

強すぎる。

マジックパンクというジャンルがあるらしく、設定そのものに強く引き込まれました。
魔法社会は肯定的に描かれがちですが、その実態は多様なはずで、例えばこういう魔法界も面白いですよね。そのなかでも、独自発達を遂げた「魔法少女」にぶつけることに、新たなエンタメ文学の萌芽を感じます。

文章も情熱的で鮮やかです。目新しい作品を読みたい方にオススメ。