第二章 愛を忘れた世界で
第一章 エピローグ(修正版)
はじめまして、読んでくれてありがとう。
この物語は、「正義」と「愛」がぶつかる世界で、それでも誰かを信じようとする者たちの話です。
もし、正しいことを願ったはずなのに、
なぜか大切な人を傷つけてしまったことがあるなら——
きっと、どこかで共鳴してもらえるかもしれません。
理想と現実の狭間で、
それでも誰かの手を取りたくなる夜に。
そんな想いを込めて、物語を綴りました。
どうか、ページの先にいるあなたの心に、
少しでも何か、届きますように。
*
グラウブは、ただ守りたかった。
ナーヴァを。アルベリスを。
そして——誰もが生きて帰れる、あたりまえの世界を。
それだけのはずだった。
だけど、その願いが皮肉にも、
勇者メストアとの“決定的な戦い”を引き寄せた。
メストアは告げた。
「僕は——君の恋人を殺そうとした、“元婚約者”だ」
歪んだ愛。
孤独に蝕まれ、ようやく届いた告白。
その目に宿っていた痛みは、まぎれもなく“ほんもの”だった。
けれどグラウブは、静かに応じる。
「それでも——殺させない」
正義も。愛も。呪いでさえも。
すべてを、その手に背負って。
誰にも言わずに、“魔王”として立つ覚悟を選んだ。
そして——ナーヴァが、割って入る。
命よりも大切なものを、守るために。
その瞬間。彼の心は、燃え尽きた。
愛し方を忘れた世界で、
グラウブは“主従の契約”でナーヴァを生かした。
アルベリスは、“愛の呪い”に囚われたまま涙を流した。
メストアは、誰にも看取られずに——
愛に溺れ、正義に抗いながら、静かに消えた。
でも、これは終わりじゃない。
まだこの物語は、
滅びの運命に抗いながら——
それでも、愛を求め続ける者たちの、物語だ。
だから、まだ——続く。
*
ここまで読んでくれて、本当にありがとう。
第一章は、「守りたかっただけなのに」という苦しさを描いた章でした。
グラウブ、ナーヴァ、アルベリス、メストア。
誰かのために生きようとした彼らの選択が、
正しかったのか、間違っていたのか、まだ答えは出ていません。
でもきっと——
誰かを想った痛みも、
誰かを守ろうとした不器用な優しさも、
全部が、物語の一部なんだと思います。
この先、彼らの選んだ道がどこへ続くのか。
よかったら、また続きを見届けてもらえたら嬉しいです。
あなたの“心のどこか”と、この物語が、
繋がってくれていたなら。
それだけで、救われる気がします。
また次の章で、お会いしましょう。
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