このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(71文字)
作者は占い師です。例えば「追いかけられる女になりたい」。そんなお客さんに対して、作者は、仕事としては、優しい言葉をかけるのですが、本音では、ストーカーに追いかけられてもいいのかと、鋭いツッコミを心の中でするのです。やはり占いで多いのは、恋愛の相談。しかし、次から次へと、お客さんのむちゃぶりは続くのです。そして、作者のぶっちゃけトークに、思わず笑ってしまいます。現代社会の病理を斬る秀逸短歌集。
いろんな相談を受けて寄り添って来た言葉で優しく、丁寧に綴られているので、誰かからの相談を一緒に受けたつもりで読んでいくと、自分のことかも、そう見えるんだ、となるかもしれません