『Glow of shadow~夕焼け小焼け より~』青色矮星&ヘル&白鴉夕鴉 

青色矮星:

冷たく熟んだ手を、影冷ます空

淡々、激情から汲んだ軽快な、俺の船は


陽気さ通り越して、梵字貼った


軋んでけた歩道橋

白鳥飛び去って。思えば、俺は君を知らない

明るさに目が眩んだ比よ


指先を食んだ唇から、零れる涙声は


オレンジ色に輝く時の果てで

境界線は軍配を何方に挙げるのか?

俺には理解できないから…


ただ、眺めていたいと思っていたんだ。



白鴉夕鴉:


喉枯らす、気持ちに、何時も焼く


嫌だ、苦しいよ。放っておいて


先行かず感情が


つっかえて出ないの


分からない言葉が、泣くように


コンクリート転んで、団欒が歪む視界に


私は要らないから


轢き殺して



青色矮星:

少女を見過ごす夕空、夏ならば後、如何程?

鉄格子で、錆びた君達はスピーカーを

知らず平和の象徴にハトを選ぶ


くべた焚火色に、星雲集った儀仗と

地面に並べた百匹の生贄に


苦を奪い、熱に帯びた

彼女を見下ろす瞳が冷え冷えと、過去を呼ぶ


ヘル:

言葉を持たぬ者が、淘汰される時代で

鳥に託す、主の願いは予見者にしか聞こえない


焼き色に酷く怯えた、少女の為…祈るから

『Hosanna』審判の日を待ち侘びた!


青色矮星:

さあ!胸に残るまで、怒りであれど声を枯らせ

滾った、熱情の在処が俺達ならば…


ヘル:

救済者メシアの人に綴る、黒鉛を削る日々を

刻み込む心に、幸福が満ちるだけが良いのに


如何して…?



白鴉夕鴉:


泣きたい気持ちを、抑え切れないよ


耳を抑えたら、呼吸も止まれば良いのにな…


こんなの嫌だよって、喉奥に手を入れるの


日常がコンと音を鳴らす程


殺していたいんだ、羽根に熱を帯びて…



青色矮星:

映写機がパラパラと銃火器に、黒粉を詰める

大衆の喝采に気を取られぬように


消えなければいい、もうそれでいい!

何物も語らぬ、彼女に口を咬んだ…


ヘル:

ねえ、記憶の欠片で泣き崩れる、一人の天使

黒いべールで覆われたまま、奇麗な涙を流してた


一滴だけでも、拭えたらいいのに…

ただ、無力な僕では如何したらいいかも


分からないんだ。ごめんね…



青色矮星:

なあ、百年の眠りが、胸を熱く往なす時までは!

伊呂八町いろはちょうに捨てた疚しさが、光星に変わるだろうから


ヘル:

このまま棣鄂ていがくの情と、在り続けた結び目は

失くさぬよう共に、支え合っていこう...



白鴉夕鴉:


今なんて分からない、知りたいかも分からない


ただ、戸惑いが涙になる為の唄


貴方は誰か?私は此処に居たいよ


怖がって泣き叫べば、ふと指先に誰かが触れた



ヘル:

褪せはしない色、それでも鳥は飛ぶよ


青色矮星:

燃え盛った心のイド!

記号化され、募っていたんだ…過去のヒト



白鴉夕鴉:


幸せに影法師。


夕焼け小焼け、それは誰の子か?

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