誰もが信じて疑わなかった。
明日もまた、平穏が訪れるのだと。
けれど、すべては一夜にして燃え落ちた。
蒼き炎に包まれた集落。
最愛の妹の、笑顔さえ──。
時は流れ、帝国第四皇女リーンベルは、
ある男の存在を知る。
黒衣の騎士、ユーステス。
異能の力をひとつではなく、ふたつ持つと噂される、
「野良犬」の名を背負う謎の男。
軽やかに笑い、奔放に振る舞う皇女と、
冷静沈着にして不遜な騎士。
正反対の二人を待ち受けるのは、
帝国の深き闇、そして血塗られた決闘。
少女のティアラが盗まれた瞬間から、
歴史の歯車は音を立てて狂い始める。
これは、神に見放された祝福者が、
その身に宿す異能で帝国を切り裂く、
復讐と再生の「戦火の物語」。
“運命の出会い”**を鮮やかに描いています。
貧しさや暴力、絶望が当たり前の世界で、偶然出会った二人――大胆な少女リーンベルと、虚ろな瞳の青年ユーステス。
最悪の状況で交差する二人のやりとりは、どこかコミカルで、それでいてどこか温かい。
互いに正反対の世界で生きてきたはずの二人が、ふとしたきっかけで繋がり合う様子は、まさに「運命のはじまり」を予感させてくれます。
これからどんな物語が始まるのか、ワクワクさせられる“導入”として非常に魅力的!
テンポの良い会話、緊張感と優しさの絶妙なバランスも秀逸で、「続きが読みたい!」と思わせてくれる、素敵なプロローグです。