命令だけで斬ってきた私が、魔剣と仲間と自由を手に入れるまで『影より出でて、剣となる』

　斬ることしか知らなかった少女・クレア。
　騎士団を捨て、名を捨て、迷宮《黒影の回廊》でひとり戦い続けた彼女が、ある日──仲間と出会い、魔剣と出会い、過去と向き合うことになる。

　命と魔力を喰らう剣《グレイヴ》。
　それを巡る選択は、誰かを殺す“かもしれない”決断だった。
　これは、孤独を背負った剣士が、“誰かのために剣を振るう”ことを覚えるまでの物語。
　戦いの先にあるものを知るまで、彼女は何度でも剣を抜く。