第一話 レディベロアの本

 しんしんと新雪しんせつ銀世界ぎんせかいひろがるに、エクレールはまれた。田舎いなかよりすこ都会とかいにある産院さんいんでの出産しゅっさんだった。エクレールのははジゼルは、なみだながしてよろこんだ。また、ジゼルのははでありエクレールの祖母そぼもまたなみだながした。エクレールの家系かけいではなぜかおんなしかまれず、夫婦ふうふになったさいおっととなったひとわかくしてくなるのだった。おんなまれるであろうことはわかっていたが、性別せいべつかかわらず赤子あかご可愛かわいかった。



 田舎いなかかえり、三人さんにんでのらしがはじまる。エクレールは順調じゅんちょうそだっていった。夜泣よなきもせず、大人おとなしいであった。いえまえにある霊園れいえん、それは祖母そぼ管理かんりする土地とちで、エクレールは墓石はかいしがない芝生しばふしげったところではしまわり、あそんでいた。ながばしたあおかみを、ジゼルが二本にほんみをする。霊園れいえんむ、おさげのばれるようになった。




 エクレールが三歳さんさいになり、すこしずつ言葉ことばはなせるようになると、叔母おばのアルヒルデがどもたちとともにいえおとずれることがえた。どもたちみなすこ年上としうえおとこであったが、エクレールをいもうとのように可愛かわいがった。エクレールもまた、あに沢山たくさんできたとうれしがっていた。

 従兄弟いとこたちはけんならはじめていた。兄弟きょうだいたちあそびにては霊園れいえん稽古けいこをし、その光景こうけい数年すうねんながめるだけのエクレールであった。




 六歳ろくさい成長せいちょうしたエクレールはははった。

わたしけんならってみたい。」

 ジゼルはおどろいた。まだ六歳ろくさいおんなけんをやりたいと自分じぶんからうなんて、と。祖母そぼめた。

あぶないからダメよ。」

 けん並大抵なみたいてい気持きもちであつかってはならない。沢山たくさんのケガをして、きずつくる。真剣しんけんあつかようになるならば、大怪我おおけがではまないかもしれないと、ゾッとした。

「ちょっとかんがえさせて?」

 とこたえをにごした。




 後日ごじつたずねていもうとアルヒルデにも、エクレールがけんならいたいとっていたことを相談そうだんした。アルヒルデもおどろき、自分じぶんおとこで、みずかならいたいともうたためはじめたが、

「エクレールはおんなだからな……あのたち稽古けいこだけてかっこいい、やってみたいとなっていないか心配しんぱい。」

 エクレールにも、もう一度いちどいてみようとジゼルはおもった。




 あそびからかえってきたエクレールに、ジゼルはこえをかけた。

本当ほんとうけんならいたいの?」

「うん。」

 一言ひとこと返事へんじかえってきたことがより心配しんぱいになり、ジゼルはかおせた。

けんならうと沢山たくさんケガしたり、いたおもいをするんだよ。ケガじゃまないときだって……」








「おかあさん、わかってる。」

 力強ちからづよ言葉ことば。ジゼルはエクレールのかおた。エクレールはいつのまにかしっかりしたかおつきになっていた。

わたしがふわふわしてるから心配しんぱいなんでしょ?大丈夫だいじょうぶならうからには一番いちばんになるんだから。」

 エクレールのかたをそっとつかんだ。

一番いちばんになんてならなくてもいい。ただあなたに無事ぶじでいてしい、ただ、それだけなの。」

 そっときしめた。ちいさなが、くびまわる。

「ケガするのもわかってる。いっぱいいたいことになるとおもう。けど、おかあさんとかおばあちゃんをまもれるようになりたいの。」

 なによりもつよ言葉ことばだった。わたしたちのためだったんだとなみだながれた。ジゼルはエクレールが剣術けんじゅつ学校がっこうくことをゆるした。



 最初さいしょはおさげの、おさげの馬鹿ばかにされいじめにあった。エクレールはけじと毎日まいにち稽古けいこはげみ、いつしか従兄弟いとこたちえ、一年後いちねんごには学校がっこう一番いちばんるようになった。

 エクレールのきずだらけで、おんなのようなかよわではなく、とても力強ちからづよわり、成長せいちょうとともに筋肉きんにくいてきた。けんはじめて六年ろくねんったころ、そのころのエクレールにはだれも、おさげの馬鹿ばかにするひとはいなくなった。




 剣術けんじゅつはげ一方いっぽう自宅じたくでは読書どくしょたしなようになった。

 最初さいしょ絵本えほんからだったが、徐々じょじょ小説しょうせつようになり、そのなかでも一番いちばんかえしてむのは祖母そぼ宝物たからものほんだった。最初さいしょかせしてもらっていたが、エクレールがおおきくなって一人ひとりめるようになったのをきっかけに、ほんしてもらっている。

 おおきくて分厚ぶあつ一冊いっさつなのであるきはかなりむずかしい。テーブルにいていちページずつ、ゆっくりとめくる。とても年季ねんきはいったほんのため、ざつあつかうとやぶけそうになってしまうからだ。ほんたいしてやさしくあつか姿勢しせいて、祖母そぼ微笑ほほえむ。



 けんはじめてから、おさげは邪魔じゃまになったので、たかひとつにむすぶようになった。ほん影響えいきょうからキャラクターがよくつけている、あおいベロアのリボンにあこがれたエクレールは、あまりものしがるではなかったが、唯一ゆいいつベロアのリボンをしがった。たかわれたポニーテールにあおいベロアのリボンをつけるようになり、ほんのキャラクターもあいまって『レディベロア』と剣士けんしあいだではばれるようになった。



 エクレールがきなほんもまた、何十年なんじゅうねんまえ発行はっこうされた『レディベロアとクイーンルージュ』というほんだった。主人公しゅじんこうレディベロアという少女しょうじょがクイーンルージュという女性じょせい出会であい、とある目的もくてきのために様々さまざまくにたびはじめるという物語ものがたりだ。終盤しゅうばんで、レディベロアは人間にんげんではなかったとかされる。エクレールの稲妻いなづまのようなするど剣捌けんさばきが、人間にんげんばなれしていることをふくめ、レディベロアとばれるようになった。



 剣士けんしとして修行しゅぎょうむなかで、エクレールの精神せいしんはじめのころとはくらものにならないほどつよいものになっていった。同時どうじかおつきもふわふわしたやわらかい表情ひょうじょうから、キリッとすずやかな表情ひょうじょうになったため女子じょしからの黄色きいろ声援せいえん総取そうどりしていた。



 エクレールが霊園れいえん散歩さんぽしていると、いつのにか霊園れいえんはしちいさい看板かんばんっているのがえた。あんなものあっただろうかとちかづくと、『ドラクロワ』という名前なまええた。三行さんぎょうドラクロワという名字みょうじがついた名前なまえかかかれており、一番いちばんしたには『ミカエル・ドラクロワ』といてあった。



「エクレールにもそのえた?」

 いつのにか背後はいごっていたははおどろき、見開みひらいてかえった。にこりとわらはは。もう一度いちど看板かんばんてみると、そのにはなにかれてなかった。

「その名前なまえだれにでもえるわけじゃないの。魔法まほうかくしているのよ。えるようになったということはエクレールの魔力まりょくがってきているのでしょうね。そして、あなたの本名ほんみょう絶対ぜったいられてはならない。いままでも、これからもエクレール・ユベールと名乗なのるのよ。」

 うん、とうなずく。まえ一度いちどだけおしえられたことがあった。られるとくにうご大騒動おおそうどうになるとか。こころにだけきざんだのだが、その本名ほんみょう祖母そぼ母国ぼこくかえさいにとても重要じゅうよう名前なまえで、はは祖母そぼのためにも絶対ぜったいられてはならない秘密ひみつだった。

「でも、もしわたしたち帰国きこくするとき、あなたの大切たいせつひと一緒いっしょくというならそのひとにはおしえてあげなさいね。」





 ジゼルは、手紙てがみてはあたまなやませていた。魔力まりょくそだってきたエクレールにどうにか魔法まほうならわせられないかと。以前いぜんつとめていた屋敷やしきのメイドちょうとのふみだった。う〜んとなやんでいると、コンコンと玄関げんかんのドアがたたかれる。メイドちょうからのあたらしい手紙てがみだった。

「もし、よろしければノワールていでエクレールさんをり、魔法まほう学校がっこうへの入学にゅうがくすすめましょうか。と侯爵こうしゃくもうしておりました。…………え?」

 メイドちょうったら、侯爵こうしゃくにまではなしとおしていたなんて……わたし一介いっかいもとメイドでしかないのに……といえなかをうろうろしていた。するとアルヒルデがバタンと力強ちからづよくドアをけた。




「おかあさんが、たおれた‼︎」

 アルヒルデとともに病院びょういんけつけた。まだ意識いしきはあり、会話かいわができる状態じょうたいだった。

「おかあさん‼︎」

「ちょっと頑張がんばぎちゃった。」

 稽古けいこえておくれてきたエクレールが従兄弟いとこたちとともにやってた。

「おばあちゃん、大丈夫だいじょうぶ?」

 エクレールは、ベットによこになった祖母そぼ手首てくびにそっとれる。キラキラと目映まばゆひかり手首てくびから全身ぜんしんひろがる。数秒すうびょうぜんしんつつまれた祖母そぼ表情ひょうじょうやわらいだ。

「ありがとう、エクレール。」

「ちょっとだけだけどね。」




「エクレール?これは?」

 はじめて光景こうけいだが、エクレールも祖母そぼおどろいていない。おどろいたのはジゼルとアルヒルデと従兄弟いとこたちだけだ。

「おばあちゃんがつかれたとき、こうするとすこ元気げんきになるんだ。」

 とジゼルにこたえる。



「どうやってしてるの?」

「わからない。なんとなくるよ。」

 魔法まほうというものだと、このはわかっていなかったのだ。ジゼルはエクレールともうすこはなしをしてみようとめた。祖母そぼたおれた原因げんいん疲労ひろうのようで重大じゅうだいにはならなそうだったのでそのはエクレールとジゼルで帰宅きたくした。


 

 夕食ゆうしょく、ジゼルはエクレールにこえをかけた。

「いつから、あのひかりせるようになったの?」

けんならはじめた六年ろくねんくらいまえから徐々じょじょに。べつちからみなぎかんじはあったけど、それなりにコントロールしてせるようになったのは三年さんねんくらいまえからかな。」

ひかりせるとったのはいつごろ?」



 とジゼルがうと、エクレールはすこいにくそうにくちひらいた。

「……おばあちゃんが、霊園れいえん手入ていれをするとき魔法まほう使つかってた。すごく大掛おおがかりな魔法まほうなの。自分じぶんではそんな魔法まほうはできないのわかってるから、魔力まりょく消費しょうひしたおばあちゃんに、あげれるぶん魔力まりょくけてた。」

 エクレールはとうにっていたのだ。魔力まりょく存在そんざい魔法まほうのことも。やはりエクレールは魔法まほうまなぶべきだ。





「エクレール、きゅうにごめんね。いまから大切たいさつなおはなしをするの、いてくれる?」

「うん。」

いまね、おかあさんがまえはたらいていた、ノワール侯爵こうしゃくという貴族きぞくひとのお屋敷やしきのメイドちょう文通ぶんつうをしているんだけど、そのノワール侯爵こうしゃくはあなたのおとうさんなの。」





 エクレールはかたまる。それもそのはず、エクレールにはちちんだとつたえていたからだ。

「え?」

わたしはメイドの立場たちばでありなから、侯爵こうしゃく一度いちど関係かんけいってしまって、あなたがまれたの。」

「その侯爵こうしゃくおくさんは?」

「ずっとむかしくなった。奥様おくさまくなって乳母うば必要ひつようになり、わたし乳母うば採用さいようされた。どもたちと仲良なかよごしてるところを侯爵こうしゃくったって。」

 情報量じょうほうりょう過多かたになったのかエクレールはパンク状態じょうたいだった。

「もうひとつ、エクレールは魔法まほうまなびたい?」

「……勉強べんきょう、できるならしたい。」

 ジゼルこたえはひとつになった。エクレールがねむったあと、メイドちょうへの手紙てがみつづる。翌日よくじつ手紙てがみおくり、数日後すうじつごむかえにくと連絡れんらくた。






 ジゼルがあさから仕事しごとて、叔母おばのアルヒルデがエクレールたくあそびにていた。入院にゅういんして、霊園れいえん手入ていれができない祖母そぼわりに、エクレールたちは黙々もくもく手入ていれにいそしんだ。

「そろそろ休憩きゅうけいしようか。」

 アルヒルデのこえき、エクレールは自宅じたくかった。そこまで距離きょりはなれていないが、小走こばしりでかった。雨雲あまぐもそらがだんだんくらくなってきていたからだ。

今日きょうはこれでわりにしよう!」

 アルヒルデはまどはじめた。

「ありがとう、叔母おばさん。」

 はやめの昼食ちゅうしょく準備じゅんびはじめる。くらくなってたため、アルヒルデが魔法まほうでランプにあかりともす。二人ふたり簡単かんたんつくったサンドウィッチをべた。



 アルヒルデも時々ときどき魔法まほう使つかうところをせるようになった。エクレールはははが、魔法まほう使つかったところを一度いちどたことがない。なぜ、せてくれないのだろうかと日々ひびかんがえていた。

叔母おばさん、おかあさんは魔法まほう使つかえないの?」

 アルヒルデはすこおどろいた表情ひょうじょうをした。

「え?そんなことないわ、わたしより上手じょうず使つかえるもの。使つかえるなんてレベルじゃないわ。もっときたえたら魔法師まほうし先生せんせいになれるくらいの実力じつりょくはあるとおもうけど…」

 すこし放心ほうしん状態じょうたいのエクレールをて、さっしたアルヒルデはこえをかけた。




「エクレール、ジゼルの魔法まほうたことがないのね?」

 こくんとうなずく。エクレールの表情ひょうじょうくらくなった。どうしてわたし魔法まほうせてくれないのだろうか、と。

「エクレール、誤解ごかいしないで。ジゼルはエクレールを魔法使まほうつかいとしてそだてるつもりがなかったからせなかったかもしれない。エクレールの魔力まりょくがもしすくなかったら、魔法まほう上手うま使つかいこなせなかったら、とか。色々いろいろかんがえていたとおもうよ。自然しぜん魔力まりょくそだってきたのを見計みはからって、おしえようとおもっていたとおもう。」

 そう言われ、エクレールはアルヒルデのかおつめた。

「このあいだ、あの看板かんばんたっていたんだけど、めた?」

めた。」

 アルヒルデはうなずいた。エクレールのかたにそっとえた。




「そのめたということは、ある程度ていど魔力まりょくそだったという証拠しょうこなの。この家系かけい魔法まほうはかなり特殊とくしゅで、このくにひと身分みぶんられたらすこ大変たいへんなことになる。ときがきたらちゃんと全部ぜんぶはなす、いまはまだこれで理解りかいしてくれる?」



「うん。」

「いいね。」

 エクレールはこのいえにはかくされた秘密ひみつがある。それはとてもおおきな秘密ひみつらしい。しかしエクレールはくわしいことはらないためそとひとにバラす心配しんぱいもないことから、ぎゃくすこ安心あんしんした。ホッとむねろす。祖母そぼはは叔母おばもエクレールをまもるために魔法まほう秘密ひみつにしておいてくれたのだと。





 そとくろくも空一面そらいちめんにかかり、いつのにか大雨おおあめっていた。きりはかかっていないのにあめつよすぎてくもってえる。どんどんつよくなり、轟音ごうおんてるようになった。室内しつないでの会話かいわりづらくなるほどだ。エクレールは窓越まどごしに霊園れいえんる。とある墓石はかいしひかってえた。

「え?」

 エクレールがこえして霊園れいえんつよた。アルヒルデがこえづき、おな方向ほうこうる。

「どうしたの?」

なにかがひかった。ちょっとってみる。」

 かさ準備じゅんびして、そとこうとした。

わたしくよ。」

 とアルヒルデもつづいて墓石はかいしけてあるした。


 エクレールにとって、ひかった墓石はかいしまえくまでひかつづけた。

「これが、ひかってる。」

ひかってえるの?」

 アルヒルデははじめからひかってなどえていなかった。アルヒルデもエクレールもたことがない墓石はかいし名前なまえがまだ、られていないおはかだった。だれのだろうとおはかまえでしゃがみ、いし観察かんさつしているとザクザクと芝生しばふうえあるおとがする。どこからだろうとキョロキョロして音源おんげんさがした。




 コツコツ……と足音あしおとかわわって、エクレールのよこまった。っていたアルヒルデにはかおえているようで、

「あ……こんにちは。こんなあめにわざわざ。」

 かさごとかお見上みあげて、かおた。全身ぜんしんなりをととのえた紳士しんしだった。





「こんにちは……?」

 エクレールはがって、一応いちおうペコリと挨拶あいさつをした。

「こんにちは、きみがエクレールさんかな?」

「あ、はい。いかにも。」

 紳士しんしはにこりと微笑ほほえみ、くちひらいた。

わたしは、オニキス・ノワールともうします。エクレールさんをむかえにました。」

 紳士しんしはそう名乗なのった。先日せんじつははからいたノワール侯爵こうしゃくはなし。もしかしてとかんづいた。

貴方あなたわたしのおとうさんですか?」

 かなりの直球ちょっきゅう言葉ことばにアルヒルデはおどいた。

「はい、そうです。えてうれしいです、エクレールさん。」

 紳士しんしほほゆるんで、うれしさがかくせずにいた。





 いつのまにかあめがり、くもれて夕日ゆうひみ、にじがかかっていた。


 侯爵こうしゃくには準備じゅんびができていないため、一週間後いっしゅうかんごにまたしいとわかれた。エクレールとアルヒルデは無言むごんでエクレールたくへ入った。すこしするとジゼルが帰宅きたくした。



「ただいま〜アルヒルデ、エクレールてくれてありがとう。ってあれ?二人ふたりともどうしたの?」

 二人ふたりのなんともえない雰囲気ふんいきにギクシャクする。

「さっき、侯爵様こうしゃくさまたの。準備じゅんびできてないから、一週間後いっしゅうかんごてってったわ。」

 アルヒルデがくちひらく。ジゼルはおどろいた。




「もうたの⁉︎こんなにはやるとは……」

「どういうことよ?ジゼルがんだの?」

んだというか…このまえエクレールにもすこいたとおもうけど、魔法まほうについて勉強べんきょうしたいかといたね?」

「うん」

まえつとめてた屋敷やしきのメイドちょう文通ぶんつうして、魔力まりょくつよくなってきたエクレールについて相談そうだんしてたの。そしたらノワール侯爵こうしゃくって、魔法まほうなどにかんして全面的ぜんめんてき援助えんじょしようかと提案ていあんしてもらって、エクレールも魔法まほうまなびたいということであんんだかんじです…………」




 沈黙ちんもくながれる。ジゼルも祖母そぼ入院中にゅういんちゅう手続てつづきや、自分じぶん仕事しごとでバタバタしてエクレールのお世話せわまでまわらないのは事実じじつだった。エクレールもまた、それを理解りかいしていたため、ノワールていはは負担ふたんくして、自分じぶん自身じしんまなびをふかめるために自宅じたくはなれたほういと判断はんだんした。




 一週間後いっしゅうかんご侯爵こうしゃくむかえにる。そのよるから荷物にもつをまとめる準備じゅんびはじめた。

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