第4話 帰宅
しばらくすると、病院の看護師さんがやってきて退院の支度と説明を始めた。
必要な手続きはほとんど夜川さん達がやってくれたらしく、あとはただ荷物をまとめて帰るだけだった。
病院着からお母さんが持ってきてくれたお気に入りだったパーカーと病院の売店で買ってきたらしいSサイズのズボンに着替えた。
...パーカーは今の体にはでかいし、ズボンは尻尾を通すためにだいぶ下の方に履いてるけど...パーカー大きくてよかった...
「それじゃあ帰るか...銀、大丈夫?」
「うん、大丈夫...あ、いやお母さん帽子か何かある?」
「ああ、あるよ...ほら」
お母さんが出してくれたのは青っぽいデニム生地のキャスケット、大きめだから耳を入れても窮屈じゃない。
「どう?隠れてる?」
「ちょっと変にもごってしてる...でもまぁ大丈夫だ、そういう変な帽子みたいだから」
それほんとに大丈夫なやつ???
まぁ、知られても謎の秘密結社に消される!みたいなことはないっぽいから、ただ僕が恥ずかしいってだけの問題みたいなものなんだけどね。
あ、もうひとつあった、人間関係...
僕の数少ない友達たちは受け入れてくれるかな...?
ってあれ...?
「そういえば大学ってどうなったんだろう?...まさか退学...!?」
「ああ、その事だけどね」
いきなり人生プランが台無しになった!と嘆いていると、お父さんが訳知り顔で話し始めた。
「学校はこれまで通り通っていいんだってさ、なんでもそういう生徒はたまにいるそうだよ」
「え?」
いるの?
こんな感じの経験をした人が???
「さすがに耳と尻尾は居ないらしいけどな」
性別が変わった人ならいるの???
え?なんなの?結構ありふれてる呪いなの???
「まぁ、銀は銀のままでいいってことだよ」
「え?あ、うん...ちょっと待ってね?情報が多い」
もしかしてあの人が?あいつも?なんてことを考えながらも僕を乗せた車は慣れ親しんだ自宅へと走っていた。
...
.....
「銀、おーい着いたぞー?」
「...うん」
車で爆睡してあっという間に自宅に着いた。
小さい頃から車で寝てたからか、大きくなっても車に乗ると眠くなるんだよね...
あ、運転の時は大丈夫だよもちろん。
...免許とかどうなってるんだろう...?
まぁ、後で聞いてみようかな...
自宅に戻ってきて、とりあえず一旦自室でのんびりしてるんだけど...くんくん...うん...
体が変わって体臭的なのが変わったのか、男女の違いなのか匂いが気になる...いや名誉のために言うけど決して臭かったりじゃないよ??
男臭と女臭ってあるじゃん?
...何を言っても悪い方向になる気がする...
とにかく...掃除しよ...
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます