第5話 ちょっと気になったからやってみよう

「とりあえずはこんな感じでいいかな?」


片付けが一段落して消臭も吹きまくったので一休

み。

お布団とかは入院中...というか行方不明中に干していてくれたみたいだから消臭吹くだけしておいた。

とりあえずはこれでいいかな?


前より少し高く感じる椅子に座って一息つくと机の上に置いた右下の方がバリバリに割れてしまったスマートフォンが目に入った。

あのどえらい事故で車はすごいボロボロになってたけど、奇跡的にスマホはこれで済んだらしい。


バリバリに割れているけれどまだちゃんと使える。

スマホや携帯を買い換える時は昔から家族みんなで買い替えるようにしていて、そろそろ買い換えるかって話をしていたところだったからもう少し我慢だ。


スマホを起動するとチャットアプリに数件の通知が来ていた。

えーとなになに?


『明日遊び行こう』

『おーい、どうした?』

『着信』

『着信』

『よく分からないけど無事で見たら連絡くれ』


透...涼木 透

家が近所だったから仲良くなって遊びに行ったりもするようになった大学友達だ。

おぉう...心配かけちゃったなぁ...

連絡がつかないのが広まったのか、他にも何人かから連絡が来ていた。


よし、どうせみんな僕のSNS知ってるしそっちで生存報告しようかな?

でもこんな状況信じてくれるかな?

...とりあえず生きてるってだけ伝えようか。

そうと決まればそれ用の写真...ピースしてる手だけ写真撮ってっと...

うん、イタズラです。

誰の手!?ってなるかなぁって

文章は〜っと...


『事情あって1週間くらい入院して、今日退院して家に帰ってきて掃除してました。

色々おかしな事になったけど気持ち的には元気です。

心配して連絡くれてた人ありがとうございました。』

(ピースの手の写真)


「送信っと!んー!お風呂入ってこよーっと!」


スマホをまた机に置いてお風呂に向かう。

あれ?そういえばこの耳としっぽってどう洗ったらいいんだろう?シャンプーでいいのかな?

まぁいいや、行ってこよーっと!


pipi...

...

.....


「ぬへぇ...」


酷い目にあった...

途中で「娘の髪を洗うのが夢だった」とか言いながらお母さんが乗り込んできた...


そのまま女の子としてのケア方法とかを色々と教え込まれて...なんだか疲れたよパト〇ッシュ...


ってんん?

なんかスマホ...電話鳴ってる!?

えっ...どうしよう...今でたらなりすましって思われるかも...

...あっきれた...

うん、申し訳ないけど今はまだその時では...


pipipi!


...あれ、なんか鬼電してきてない?えっと出ないまま通知確認...うわっ10回くらいきてる...

でもどうしよう...!?

1回お母さんとお父さんに相談してみようかな!?

そう思って部屋の外に出ようとすると...


コンコンガチャ


ノックをして返事もしてないのにお母さんがドアを開けて入ってきた。

...なんか後ろにもう一人いたような...


「銀?なんか友達が来たけど...大丈夫なの?」


「え゛っ」


「お邪魔してます...で、どういうこと?」


部屋に入ってきたのは、コール中になっているスマホを持ったボブヘアの女の子、涼木 透だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る