第4話 異世界生活2日目(?)と訓練の開始
転移した先の世界が夢で来ていた世界と同じという結論に至った俺だったが、目の前のふかふかのベッドには勝てない。とりあえず飛び込んでみた。
「一回こういうベッドに飛び込んでみたかったんだよなあ」
飛び込んでみると、予想以上にふかふかでめちゃくちゃ気持ちがいい。ふかふかを堪能しているうちに寝てしまった。
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翌朝。昨晩案内してもらった騎士の人に連れられて、食堂のような場所に来た。
すでに俺たち以外のクラスメイトが集まっているらしく、座って待っていた。空いている席に座るとしよう。
「涼くん、おはよう」
席に座ると隣が結衣だったらしい。昨日ほど恐怖心は残っていないらしく、元気そうだった。
とりあえず挨拶をしておく。
「お、結衣か。おはよう」
それから2分ほど経って全員座ったようなので、サーシャの挨拶とともに朝食を食べ始める。
朝食はやはりパンと肉だったが、昨晩と違ってスープもついていた。
「ねえ涼くん、このスープ美味しいよ!」
結衣がスープを勧めてくる。一口飲んでみるとオニオンスープとよく似たもので、美味しかった。
「おぉ。たしかに美味いな」
「でしょ?」
結衣と談笑しながら食べていると中村からの視線が痛い。そういえば、中村は日本にいた頃に結衣が好きだとかいう噂を聞いたことがある。
別に俺と結衣は中村が考えてるような関係ではないので、俺を睨むのはお門違いだと思うが。
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朝食を食べ終えると全員でサーシャについていく。なんでも、今日から俺たちが戦えるように戦闘訓練を行うらしい。
俺としてはこのまま変な意識を持ったまま俺に挑まれたら厄介なのでやめてほしいのだが、ここで正体を表すとあまりにもデメリットが多すぎるので何も知らないフリをすることにした。
「全員集まったようなので早速訓練を開始する。まず、大前提として戦うためには体力が必要だ。なので君たちにはこれから2ヶ月の間、魔法訓練と並行してこのセットを毎日繰り返してもらう。」
サーシャは説明を終えると、紙を配り出した。
配られた紙を見てみると、日本でもよくある全身を無駄なく鍛えるトレーニングメニューと走り込みが主な内容だった。
他の人はどうなんだろうと思い、周りを見てみると、ほとんどの人が絶望したような顔をしていた。
(うーん。ぶっちゃけ体力をつけたいなら身体強化魔法を体の限界までかけ続ける方が効率的なんだけどなあ)
この世界に存在する身体強化魔法は使用するとで、本来の肉体では実現不可能な動きを行うことができる。特に近接戦を得意とする固有スキルを持っている場合は重宝するのだが、この魔法の欠点として、「体力を大量消費して肉体を無理矢理強化することによって身体にえげつない負荷がかかってしまう」ということが挙げられる。これを逆手に取ると、身体強化魔法を体力の限界ギリギリまで使うことで、効率的に体力などを上げられるのだ。
(俺がいた元々いた国では常識だったから意識してなかったけどこの国では違うんだな。)
そんなことを考えながら、とりあえず目立つわけにはいかないのでトレーニングメニューをこなすことにした。
午前中にトレーニングメニューを一通りこなした後は昼食を食べた。
昼食を食べた後は魔法の授業が始まるらしいので、みんなソワソワしながら食べていた。
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