第3話 確認作業
鑑定を終えた後はサーシャによって4組のグループに分けられ、それぞれ護衛の人たちについていくことになった。
どうやら今日は疲れているだろうからと部屋に案内されるらしい。グループに分けたのは部屋数的にフロアが分かれてしまったためだと言われたのでランク分けというわけではないのだろう。
護衛の人についていくこと数分、やっと自分の部屋の前に案内された。
「部屋の中に食事が置いてあるので夕食はそれを食べてほしい。明日から鍛錬が始まるから各自十分な休息をとるように。では解散!」
護衛の人に案内された部屋に入る。一人一人に部屋を用意してくれたようで相部屋にならずに済んだ。
部屋はよくあるマンションなんかよりも格段に広く、風呂やキッチンらしきものまで完備していた。さらにベッドもキングサイズぐらいのでかさでかなり寝心地よさそうである。
「豪華すぎんかねこの部屋」
思わずそう呟いてしまった。
部屋を探検しているとキッチンの奥に食事が置かれているのを見つけた。これがさっき言っていた夕食だろう。早速食べてみることにする。
「いただきます」
食事はパンのようなものとステーキのようなものに野菜が少々という内容だった。
予想はしていたが日本のものと比べて味付けは薄く、何か物足りなさを感じた。
~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~
夕食を食べた後は確認作業を開始することにした。
というのもこの世界に転移してから、クレシダやらクラスやら聞きなれた単語がたくさん出てきたからだ。極めつけには偽装魔法まで使えてしまった。
(地球では魔法は一切使えなかったし、完全にこっちの世界に来ちゃった感じか)
そのまま涼介は
===============
・アイテム一覧
→装備品
→『大賢者ラーク』のローブ…4着
・魔法攻撃耐性上昇
・状態異常耐性上昇
・不破壊
→『大賢者ラーク』の杖…1本
・魔法攻撃力上昇
・魔法攻撃範囲拡大
・魔力変換率100%
・不破壊
→『大賢者ラーク』の仮面…100個
・認識阻害
・変声(モード:大賢者)
・魔導アシスタント(休止中)
→魔剣『ラーク』…1剣
・魔力変換率100%
・不破壊
→「他の装備を表示する」
→材料
→アダマンタイト…386kg
→オリハルコン…548kg
→ミスリル…792kg
→「他の材料を表示する」
===============
(うん。やっぱりこれは誰にも言っちゃだめだな)
そう考えてアイテムボックスを閉じた。
次にステータスの確認に移る。先ほどクラスメイトと一緒に鑑定されたものは偽装スキルを用いて結果を偽装したので本当のステータスではない。
(久しぶりにステータス確認するなあ)
===============
Name:樋口 涼介
HP:99999/99999
MP:∞
固有スキル:【全属性魔法Lv∞/∞】『鑑定Lv∞/∞』『魔剣士Lv9994/10000』『全属性魔法耐性Lv5760/10000』『物理攻撃耐性Lv3240/10000』『偽装Lv1500/10000』『魂保護』『魔力無限』
クラス:0
===============
久しぶりで少し苦労したが、表示されたのはクラスメイトとは比にならない数値とスキルの数々。さらには国王の説明では存在していない『クラス0』の表記まである。
(やっぱり隠しておいて正解だったな)
おそらくこれがバレると、スパイなどの疑いをかけられてしまう可能性が高いだろう。
さて、転移後の説明とアイテムボックスの確認作業の時点でほぼ確定ではあったがステータスを見たことでとある仮説が現実となってしまった。
その仮説とは
「この世界は俺が夢で10年間通い詰めた世界」である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます