第2話 幕間・1|結ぶという行為の意味──古代から現代への“むすび”をたどって
第二話|むすびの植物と祈りの手
祖母が精麻を撚るたび、
その糸はもう、ただの植物には見えなかった。
やわらかく、まっすぐで──
けれど、どこか祈りのように力強い。
《むすびってのは、
ただ結ぶだけじゃないんだよ》
その言葉の意味を、
私はようやく少しだけ理解し始めている。
―――――
目に見えないものを
“むすぶ”ということ
おむすび──
手で握られ、形づくられたごはん。
縁結び──
人と人がめぐり合い、
何かが始まる縁。
どちらも、ただの動作ではない。
そこには《想い》が込められている。
想いと想い、記憶と記憶、過去と未来。
目には見えなくても、たしかにつながるその瞬間──
それこそが、《むすび》なのだと今なら思える。
―――――
植物のむすび──
精麻と真菰
祖母が扱っていた精麻。
神社の池にそっと浮かぶ真菰(まこも)。
どちらも昔から、
《場を整える植物》として神聖視されてきた。
・精麻は、神々の力を導く糸として
しめ縄や御幣に使われた。
空間を浄め、結界を張る力があると信じられていた。
・真菰は、水と共に生きる植物。
《気》を整え、静けさと調和をもたらす役目を果たした。
祖母が精麻に触れるたび、
何かがそっと整っていくような気がしていた。
きっとそれは、目には見えなくても、
確かに《結ばれていた》からなのだと思う。
―――――
《むすびの文化》は
どこへ行ったのか
けれど、時代が進むにつれて──
人々はその力を迷信だとか、
非効率だとか言って、置き去りにしてきた。
精麻や真菰の育つ場所は減り、
しめ縄もビニール製が主流になった。
《むすび》は形式だけが残され、
本来の意味は、少しずつ忘れられていった。
けれど私には、祖母の手の感触が、
どうしても忘れられない。
精麻を撚りながら、《何か》を祈っていた、
その背中を。
―――――
もう一度、
《むすび》を取り戻すために
むすびとは、ただ結ぶだけの行為ではない。
それは、心と心、空間と記憶、命と命を、
整え、つなげる行為。
私たちがもう一度、本物の素材にふれ、
ひとつひとつを《想いを込めて》結ぶとき──
きっとそこに、
古代から続く流れが静かに戻ってくる。
たとえば、精麻を一本撚るだけでもいい。
そこに願いを込めれば、
それは未来への《むすび》になる。
―――――
次回予告
次回:《ニギハヤヒと精麻──封じられた神とむすびの叡智》へ。
語られなかった神の系譜と、
忘れられた《祈り》の糸を、たどってゆきます。
―――――
※この回は創作の一部ですが、
古来の風習や植物に関する記述には
実際の資料・伝承を参考にしています。
本作はフィクションであり、
ChatGPTと協力して執筆しています。
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