第15話 事件は締まり、告白は開く
「ちょっと待って、なんで知ってんの?」
「だって、めぐむが女子と恋バナしてるの聞いたから,,,,。」
「こっわ!」
いやいやこの人怖すぎない!?すごすぎるし。
「ま、そうひくなよ。だーかーら、いい加減告れって言ってんの。」
「はっ!?」
「男子から告らねえとカッコわりいじゃん」
そんなことないよ。
「んじゃあな!」
告る,,,,。告る、か。そんなこと考えもしなかった。ううん,,,,。
「あ、明久斗君。やっと来たな。」
あ、マロン。やっほー。どうしたの?
「彩音に自首させたよ。石川先輩はニコニコ笑って許してたよ。人がいいというか、優しいというのか,,,,。」
優しいと言ってほしいね。
ま。これで一件落着ってことかぁ。
ちょっと寂しいけれどうれしいや。マロンとまた、事件を解決できた。これでめぐむの警護は終わりだね。でも、ペアは続くのか。
うれしいけど、怖いな。
それにしても、告るチャンスはちゃんとあるってことか,,,,。
な、なんか残念。うう、どうしよう。ちゃんと告らなきゃずっとこのままだ。よ、よし、告るぞ、告るぞ。うくぅ
「隼人っ!僕、告るよ。うん、うん。」
自分に言い聞かせるように僕は言う。隼人はとっても嬉しそうにして
「まかせろ!」
といった。力強い、さすがだな。
「じゃ、めぐむのタイプ教えてやるよ。まず、まっすぐいった方がいいな。くどいのはダメ。まずバシッと告って、今度の約束をするといいかな。未来志向が大事なんだよ。だから、好きって言ってから、明日公園で遊ぼう?とかさ。それからさ、」
ちょっと待ってよ。隼人、凄すぎね?
隼人はニヤリと笑って言う。
「言ったろ?お前のためなら何でもするってよ。」
明久斗は涙をこらえながら、隼人の肩をぽんと叩いた。
「僕、がんばるよ」
隼人は少しだけ目を細めて、空を見上げる。
「ま、失敗するわけねえよ。」
その言葉に、思わず笑う。 そして、呟いた。
「ありがとう、隼人」
「ね、めぐむ。」
「どうしたの?」
「警護は終わったわけだから、自由に遊んでいいよ。なんか、付きまとっちゃって、ごめんね?」
「そんなことないよ。安心して。」
「ありがと。」
「ううん、こちらこそね。」
ああ、告白に切り出せない。はあっはっ。
「あ、あのさっ、めぐむ!!!!」
「へ?」
「僕、めぐむのこと好きだ!!!!!!付き合ってほしい!__明日、図書館で返事をもらえる、かな?」
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