君が好きだと伝えたい

第16話 めぐむ&明久斗

「じゃっ、じゃあねっっ!!」


明久斗君がたったと走って帰る。

か、可愛い。私、石川めぐむ。明久斗君のこと、私、好きだよ。

だから、もちろんこたえたいよ。こちらこそ付き合ってねって。

でも___。お母さんたちが、許してくれるか。


夜、部屋のカーテンを閉めて、ベッドにうずくまる。 明久斗君の「好きだ!!!!!!」が、何度も頭の中で響く。

「私も、好きだよ……」

お母さんに言ったら、どう思うかな。 まだ早いって言われるかな。

でも、明久斗君の顔を思い出すと、 その不安が、少しだけ小さくなる気がした。


「お母さん,,,,。私、好きな人ができたんだ。つ、付き合ってもいいかな。」

お母さんは会社の社長。私はお嬢様。だから,,,,言わなくちゃ。

「あら~。いいわよ?その代わり、私に一回、会わせて。そうね,,,,。明日あいてるからどう?」

ほっ。よかった。


次の日。僕は一日中ドギマギしていた。きゅん。めぐむ今日もかわいい。

図書館に、行ってみた。いるかな、いるかな。

すると、読書席でめぐむが座っていた。

読んでる本は、人気青春恋愛小説、『君とまたいつか出会いたい』だった。読んでいる姿はとっても素敵。可愛い。


「めぐむ。」

「あ、明久斗君,,,,,,。」

めぐむの頬に、汗がつたう。頬が赤いのは小説のせいだろうか。

「,,,,その本、面白い?」

めぐむは、ページを閉じて、そっと言った。 「うん。……でも、現実の方が、もっとドキドキするかも」


あああああああっっっ!!!

ダメだ、好き好き好き好き好き、大好き!

いい返事を、願うっ


「明久斗君、私も、大好き。ねえ,,,,どうか、付き合ってください。」

頬は真っ赤っか。え、、、、。

「ほ、ほんとに?」

「うん。だけど、お母さんに会わなくちゃ、許してくれないって言っててさ,,,,,,,,,,,,。」

「えっ、社長に会うのっ!?!?」

「うん、ごめん。」


「いやいいよいいよ。会うよ会うよ。今日でモいつでも。」

「じゃ、今からいこっか。」

「うん。いいよ、どこ?」


ああ、どきどきどきどき。緊張でもう駄目だよ。

「お母さん、つれてきたけど。」

「あら~。カッコいい子じゃないの。」

その言葉に、めぐむがほっと息をついた。 僕、顔を真っ赤にして、でもしっかり言った。

「僕、めぐむさんのこと、本気で好きです。よろしくお願いします」

「ぽっ。あら、ほんといい子じゃない。いいわよお。」



「「やった!」」

「ふふふ。」

よかった,,,,,,,,,,,,。

「明久斗君、愛してるよ。」

「僕こそ、愛してます。」

「「お付き合い、よろしくお願いします!」」

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