第2章 グレイヴェルンの詩

第2章 プロローグ

とある帝国のとある少女の日記


丁4027-0107番 

⚪︎月✖️日

今日は上手に歌えた。ご飯も美味しい。世界は綺麗でとても幸せだ。


⚪︎月✖️日

今日はマトロンに褒められた。

嬉しくて眠れない。

世界は綺麗でとても幸せだ


⚪︎月✖️日

ずっと一緒だった0109番とは今日でお別れになった。あの子にはもっといい役割があるみたい。寂しいけれどお祝いしてあげなきゃ。

世界は綺麗でとても幸せだ。


⚪︎月✖️日

今日は上手く歌えなかった。0109番がいないと落ち着けない。私の青みがかった髪を綺麗だって言ってくれたあの子がいない......

あの子も頑張ってるんだから、わたしも頑張る。

世界は綺麗でとても幸せだ。

......0109番もそう思ってるといいな


⚪︎月✖︎日

夜、部屋の灯りが消えたあと、誰かが泣いていた。

きっと歌の練習が足りなかったんだろう。

どうしてだか、涙がこぼれてしまった。

マトロンには言えない。

世界は綺麗でとても幸せだ。


⚪︎月✖️日

今日は歌が上手に歌えなくて綺麗な白いお洋服を赤く汚してしまった。マトロンは笑ってすぐ拭いてくれたけど、情けない......

こんなんじゃ世界の役に立てない。

世界は綺麗でとても幸せだ。


⚪︎月✖️日

今日は運動がたくさんの日だった。

マトロンは運動することは歌のために、とても大事だって言ってた。

走ることは楽しい。

世界は綺麗でとても幸せだ。


⚪︎月✖️日

今日は久しぶりに0109が帰ってきた。

お話はできなかったけど、これからずっと一緒にいられるみたい。

とても嬉しい。

世界は綺麗でとても幸せだ


⚪︎月✖️日

私たちが選ばれた。

行き先はわからない。

でもマトロンがとても喜んでくれている。間違いなく良いことだ。

これもみんなが一緒にいてくれるおかげだ。

世界は綺麗でとても幸せだ。


......そう、マトロンが言っていたから。

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