第一章完結時の感想です。
まだ、レビューするには早いかなと思うほど、長編になりそうな予感がする物語です。
両親を亡くし戦乱から逃れた皇女の、運命との戦いの物語。
第一章は現代社会に紛れ込んだ彼女達の敵、愚者と呼ばれる不死の存在との戦いと、主人公達を取り巻く人物達の葛藤を丁寧に描いた現代ファンタジー寄りのお話です。
この戦いから彼女達は本来の自分達の住んでいた世界へ舞台を移し、まだ全容の見えない恐ろしい敵達とぶつかることになるのだろうと推察します。
主人公の水月だけでなく、まわりの仲間たちにもそれぞれの物語があり、群像劇のような複雑な人間模様もこの物語の魅力です。
花の名を持つ敵、そして月を名に冠する水月達。
それぞれ特殊な能力を持つのであろう敵と、水月は仲間達と共にどのような戦いを繰り広げていくのだろうかと楽しみにしています。
二十三話まで読み進めました。最新話までのレビューではないのが申し訳ないです……レビューしたい気持ちを抑えきれなくてつい……
まず目を引くのが、いわゆる異世界ファンタジーのフォーマットから逸脱した独自の世界観! 「表世界」と呼ばれる現実世界と繋がった「裏世界」に生きる能力者たちの物語である本作は、紛れもなく和風異世界ファンタジーでありながら常に現代とリンクしています。
これがありそうでなかったというか、本作のめちゃくちゃ面白いポイントの一つだと思っていて、例えば裏世界に巣食う怪物「愚者」を討伐する組織「龍月組」は表世界にフロント企業があるんです。世界観を徹底的に掘り下げることで生まれた絶妙な説得力というか、このバランス感覚は間違いなく本作の見どころその1です。
そして龍月組に所属する個性豊かなキャラクターたち。大きな組織にいくつも部隊があるためそれだけ多数のキャラクターが一同に会する本作ですが、全員がちゃんと取りこぼしなく掘り下げられているのでどんな読者でも読み進めると食指が動くキャラに出会えるはず……!
自分は如月拓哉と潮海若区宇魔が大好きです。待って本当に好きかも知れない。どうしてくれるんですか……(錯乱)
何より最大の見どころは、難易度の高いはずの世界観や無数のキャラクターを動かしながら違和感や読みこぼしが起きない文章の巧さ……! 名前のルビや傍点が各話に振られた丁寧な作りなので、一気読みにも腰を据えてじっくり読むにも最適です。
長文失礼しました……! とにかく何回も読み返したくなるめちゃくちゃ面白い作品です! 全力でおすすめします……!!!
キャラが動く。キャラに物語がある。
執筆をしている人であれば、誰しもが経験したり、憧れることではありますが、本作はそんなヤワな物語ではありません。
キャラが運命を持って生きている。
そう断言出来るほど、登場人物たちの魅力が溢れています。
もちろん、大筋としては主人公を核としてはいますが、一人ひとりに背景があり、物語があり、運命があり、絆がある。
読み進める度にそれぞれが絡み、紡がれていく。かと思いきや、時にはそれを隠したり、スカされたりする、その絶妙さがたまりません。
ここからは特に個人的な感想ですが、私はこのエモーショナルで、ディティールに富んだ物語を読んでいる時に、いつも羊文学というバンドの曲を思い起こします。
最終回のその後を読んで見たくなる。そんな大好きな物語です。
22話までの感想です!
いやぁ、もう何と言っても本作の魅力はキャラクターにありますね。
主人公の水月ちゃん。組織を引っ張る長であり聡明で冷静な言葉からは、部下達を引っ張り彼等の心を惹きつけるのに十分な説得力があります。そして普通に強い(笑)
一方でまた色々あって彼女はまだ幼い少女らしく心の中で葛藤するのですが、弱音を中々吐かないのが彼女のいじらしいところでもあります🥹
どうか彼女が報われて欲しいと、願わずにはいられません。
そんな彼女を溺愛するアニキも良いキャラです。この兄弟、マジで推せる…👍兄弟の共闘シーンは胸熱です🔥
序盤は伏線を仕込みつつ、世界観や人物関係の描写でストーリー展開はややゆっくり目ですが、敵の襲撃シーンからは加速度的に物語が転がります!!
そこからはもう目が離せません✨(コメント欄で荒ぶってしまいごめんなさいw)
読者のみなさまには是非、そこまで読んでいただきたいです!٩( 'ω' )و
作者さま、素敵な物語をありがとうございます★
引き続き追わせていただきますので、執筆頑張ってください!