珠玉の迷言と名言のミルフィーユ

最近よく見かけるような、違和感が徐々に増幅するテンプレートモキュメンタリーホラー……という浅はかな第一印象は一話のうちに壊れかけました。

新聞部に似つかわしくない妙に明るいラジオ口調も、青春を謳歌する稚拙な高校生とは掛け離れた物々しい内容も、違和感を無視する方が難しいくらい最初からぶっ飛んでいました。

途中からは今流行りのモキュホラーへのアンチテーゼを巧妙に織り交ぜつつも、秀逸な伏線回収で独自の世界観を広がり、軽快な導入部分が夢のように思うくらい怖く感じた素晴らしい作品でした。


また、作品の趣旨とは少し違うかもしれませんが、Kのお悩み相談の論法は一見、不気味な迷言ばかりのようで、実際に悩みを抱える人の核心をつく名言ばかりでした。
このパートで一番感動したので、もっと見たいという寂しさも残ってしまいました。