第3話 古古古古米の放出って!?

オーマイゴッド!


まさか、である。


まさか、

瓢箪から駒みたいな話だが、

古古古古米ここここまいが、

市場へ放出されることが決定した。


今まで、

家畜の飼料用などにしか、

使われてこなかった、

古古古古米が、

史上初めて、

国民(人間)のために、

販売されることになったのだ。


もう少し正確な情報を書いておこう。

2025年6月10日火曜日、

政府は、

残りの備蓄米約30万トンのうち、

古古古米すなわち2021年産米と、

古古古古米すなわち2020年産米を、

それぞれ約10万トンずつ、

市場へ放出することを決定した。


国民(人間)としては、

安価なお米が入手出来るようになるので、

一見嬉しいことのようだが、

果たして、

諸手を挙げて、

喜んでいいものなのだろうか。


古古古古米を放出するということは、

最後の切り札を切ったわけで、

つまり、

政府は背水の陣に追い込まれたと、

言い換えることも出来るだろう。


残る備蓄米は、

古古古古米10万トンのみ。

小泉農水大臣は、

東日本大震災並みの、

災害が起きても対応出来ると、

強気な発言をしていたが、

大きな災害は、

いつ起こるか分からない。

それどころか、

2度、3度と、続けざまに、

発生してしまうかもしれないのである。

どう考えても、

政府のリスクマネジメントは、

ゆるゆると言わざるをえないだろう。


どこからともなく、

私には、

政府のこんな心の声が聞こえてくる。


(フフフフフ。

国民なんて、チョロいもんだ。

安価な備蓄米で、

じゃぶじゃぶにするだけで、

国民は子供のように無邪気に喜ぶんだからな。

全くもって、

チョロいもんだ。

安価な備蓄米で、

じゃぶじゃぶにするだけで、

政権支持率も上昇するんだからな。

このまま夏の参院選に突入すれば、

よもや負けることはあるまい

フフフフフ。

まさに我々の思う壺だ!)


そんなふうに、

政府が思っているかどうかは、

さておいて、

問題は人間だけではないのではないだろうか?


例えば、

古古古古米を、

国民(人間)が食べるということは、

(ちなみに古古古古米は、

5キロ1700円程度とか)

それまで、

古古古古米を、

飼料用に使っていた、

畜産農家にとっては、

大打撃になるのではないだろうか。

古古古古米の代わりに、

どんな食材を埋め合わせるのだろう。

トウモロコシ?

それは円安で高くて、

手が出ないだろう。

耐えきれず、

畜産農家をやめる人も、

出てくるのではないだろうか。


ニュース映像では、

とある養鶏業者が、

それまで使っていた、

古古古古米が無いので、

米ぬかを代用しているが、

肝心の卵の品質が、

あまり良くないと嘆いていた。


今のところ、

政府は、上記の問題について、

全く言及していない。

一体どう対処するつもりなのだろう。


ともあれ、

残る備蓄米は、

古古古古米10万トン。

オー米ゴッド!

なんとも、心許ない話である。


そして、

早晩その備蓄米も底をつくだろう。

そうすれば、

たとえ新米が間に合っても、

お米価格はまた、

高騰するのではないだろうか。


それが私の杞憂に終わることを、

祈るばかりである。


とにかく、

美味しいお米が食べたいよー!


オー米ゴッド!

第3話は、

これで、おしまい












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