第7話:劉宏死す! 次帝は誰だ
「……暇だなー」
「いや、暇なら手伝って下さいよ」
「あー、そう言う意味の
……平和なのはいいことなんだけど、何というか、この前の戦乱があったのに、こんなことしてていいのかなー、って」
「こらー、益徳。折角轆<!-- 編者訳注:以下、文字の間違いについては突っ込まないで下さい。それにこれ、幻想譚ですよ?(ぉ -->老師から推挙してもらったんだから、働きなさーい」
「あ、お姉」
……劉備一行は、轆植の推挙もあって、尚書館の内部で書類を整備していた。特に、張飛は関羽と違い、突然変異で手の使えるハーピィであるため、頭脳面では関羽に助けてもらっていたが、書類の整備は行えていた。一応、劉備の部下として配属されていたが、劉備自身が轆植の部下でもあったことから、あまり多くの権限は任されていなかった。
「全く……女が官職に就けるだけ有難いんだから、怠けるんじゃないの。……って、あら。結構進んでるわね」
「でしょー! ……まあ、大半はお姉に助けて貰ったんだけど」
「……やっぱりね。……雲長、あんまり益徳を甘やかすんじゃないわよ?」
「とはいえ、益徳は手が使えますから」
……一応、記述しておくが、ハーピィという種族は鳥に似ており、すなわち本来ならば手が使えない、あるいは使えたとしても殆ど何も出来ないのだが、例外的に彼女は絵が描ける程に手を使いこなせていた。
「いやまあ、それはそうなんだけど……」
「それはそうと、姉様。こちら本日の報告書です」
「あら、もうできたの」
「はい」
そして、劉備達が書類整備を終わらせ、夜になるまで一服している頃、事件は起きた。
「皆様! 緊急事態です!」
「なに? なにがあったの?」
「陛下が崩御致しました!」
「えっ」
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