タイムリープはしない

「遅い!」

母親はイライラしていた。

自分の娘の行動が、何をさせても遅いのだ。

考えてみれば、立つのも遅かったし、喋りだすのも遅かった。

しかもパパと呼ぶほうが先で、ママと言うのは遅かったのだ。


出かけようとして、着替えさせようとしたら自分でやると言い出した。

母親は一瞬不安になったが、自主性を重んじた。

しかし案の定、2時間経っても着替え終わらないのだ。


そう、彼女は『時をかける少女』だった。

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