第10話 ついにゲーム本編が始まるわ
「ねぇハイネ、クラス、分かれちゃったらどうしましょう……」
「大丈夫よユーリ! 最悪お父様に頼んで……」
「ハイネ様、ダメですからね、ユーリお前も乗り気な顔してんじゃねぇ」
「そうですよお嬢様」
「もう、セリムもシグナもお堅いんだから、っていうかセリムのその口調いつまで経っても慣れないわ」
「仕方ないでしょう、オレはハイネ様の護衛も兼ねてアルミア魔法学校に入学するのですから、まさかため口なんてわけにもいかんですし」
「……全くその通りだ、ハイネには考える頭が足りないように思う」
「……本っとうに可愛くなくなったわよねあんた、毎回思うんだけどなんで私に喧嘩売ってくるわけ?」
「自分の行動に聞くといい」
「まぁ、そう揉めない、本気で同じクラスになりたければ私の父に頼んだほうがいいだろう……まぁ私はユーリと一緒のクラスになれれば他は構わないけど」
「……どこぞのバカ王子がなんか言ってるわ」
「でもっ、みんな一緒だったらきっともっと楽しいわ!」
「よし、お父様に頼みましょうか」
「私も父に進言しよう、それっぽい理由をつけて」
「ダメだバカしかいねぇ」
あの事件から時というものはあっと間に経ち気づけば七年の歳月が経とうとしていた。
あの後私とアベルに関してはとても大きい雷を落とされ、セリムはリューデスハイム家に住み込みで騎士見習いをするようになった。
最初のほうこそストレートチルドレンである彼をさげずむようなやからもいたが彼の実力を目にした大半のものは黙るしかなかった。
それからは歳を取るごとにそれぞれ忙しく少なくなってはいったもののだらだら五人で集まってはくだらない談笑をするという日課が消えてなくなることはなかった。
ただ私の介入という名のフラグへし折りのせいでみんな性格が原作に全然そっていなくなってはしまったが……
ユーリたんはそこまで変わってないと思う、あえてあげるなら貴族とか、王族とか、そういうものに囚われなくなったのと私が変なことをしてもハイネらしいね、の一言で片付けられる程の胆力を持ったことだろうか。
問題児、アベルは文武両道、容姿端麗は変わらずに自信家なところは鳴りを潜め、好青年でユーリに対するアタックを隠すことをしなくなった。
これに関しては本当に最悪。
なんで邪魔してるのに余計悪化してるのか小一時間問い詰めてみたい。
シグナに関しては簡単に言えば歪んだ。
少しだけ。
理由は簡単、私が弄りすぎたせいだと思う。
最初はどうやってユーリへの恋心を手放させるか考えていたけどおどおどした様子が昔の私の弟を思い出させてことあるごとにからかっていたら寡黙な凛々しいイケメンに成長しながらも私に対する当たりがとてもキツくなった。
セリムは……ハイネの件で捕縛された後も本編に再登場するのだがはっきり言ってみる影もない。
一番変わっていると思う。
住み込みでリューデスハイム家の魔法騎士見習い件私のお目付け役となったセリムは脈々とその力を伸ばしていき今ではアダム、私の父親につぐ魔法と剣の使い手としてリューデスハイム家以外でも一目置かれている存在だ。
そして護衛として一緒にアルミア学園に入学することになってから私への態度は変わり敬語で接してくるようになったけどいまだにそれなは慣れない。
最後、私ことハイネに関してはもう原型をとどめないほどに別人である。
まぁ元々別人なんだからこれは仕方ないこと。
そんな五人である筈のない七年間を過ごし
そして私達はついに
ゲームの舞台となるアルミア魔法学校に今年、入学する。
それはローズクォーツの姫君というゲームが本格的に作動することを意味しており。
ユーリの天然もありなあなあでなかなか通じなかった私の恋心を学園卒業までに伝えること、それが今の私の目標であった。
勿論アベルもシグナも、これから登場する攻略キャラも……蹴落としてでもユーリを手に入れるという心意気は今も変わってはいない。
そして私は覚えている。
私とユーリは同じクラスに組分けされることを
この時点で他の奴よりもすでに優位にたっているということだ。
待っていろアルミア魔法学園。
待っていろローズクォーツの姫君のフラグよ!
私が悪役令嬢としてバッキバキに折ってやる!
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