第7話 第一次就職期2(19歳~??歳)

潰れかけていた紡績工場に転機が訪れた。

新しいプロジェクト、「炭素繊維産業」。そしてそのメンバーに俺が私が選ばれた。


選出理由は「若さ」と「粘り強さ」。

粘り強い?ただ会社にしがみついているだけのバカのコミュ障か゚?

他に行くアテがなかったからしがみついていたんだ。辞める気なんてない。お金をもらってゲームとネットだけやってれば幸せなんだ。


組合に相談に行った。『なんで選ばれたんですか?他の人にするべきです。』

俺が私がそう言ったんだ。誇ればいいのに、何も考えずに胸を張ればいいのに。


メンバーは大卒のエリートたち。俺は私は高卒のバカ。

ついていけるはずがないじゃないか。

『報告・連絡・相談』すら出来ないくらいのバカなんだぞ。無能なんだぞ?

単純作業がやっとなんだ。社運を賭けたプロジェクトになんて無理なんだ。


1999年。俺は私は会社をやめてしまった。周りの視線が辛くなったから。

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