幕間~エンドロールの後に続編発表するのは,どうなんだろうといつも思う~

「なあ衛さんや」

「なんだい巧さんや」

「これは一体どういうことか説明してもらえるじゃろうか」

「昔々,あるところに,おじいさんとおばあさんがおってな・・・」

「いや違うだろ!?」




 昼休み,いつものように巧と向かい合って昼食を取っていた。

 ここ最近は,美咲と翼さんも同席している。




「芹夏っ!アンタ1年生なのに,なんで2年の教室にいるのっ?」

「べっつに~。1年生が2年生の教室で弁当食べちゃいけないって校則ありませ~んっ!」

「黒峰先輩も,何故いらっしゃるのかしら?」

「右に同じだよ,山吹嬢」

 二人増えてた。


「なんで一人増えてんだ?」

「何でだろうねえ・・・」

 疑問も,ごもっともです。


「それは私も衛先輩の彼女に立候補したからですっ,竜崎先輩っ!」

「え,あ,そうなの?」

「はいっ!何せ私は,衛先輩に初めてを・・・」

「は?」

「あげてないっ!」

「もらってないっ!」

 クラスメイトがみんなギョッとしている。


「まあ,衛クンのファースト・キスは私がもらったけど?」

 翼さん,しれっと言わないで!

「じゃ,じゃあ,私は少年の童貞をもら・・・」

「ダメだっ!衛は俺のものだっ!」

 巧・・・。

 またしても一部の女子から黄色い声が。


「いや間違えた。衛は栞のものだっ!」

 一部の女子よ,あからさまにガッカリしないでほしい。

「小野透子嬢を含めて6人か・・・。衛少年は一体誰を選ぶつもりなんだい?」

 みんなの(クラスメイト全員含む)視線が僕に集まる。


「そ,それは・・・」

「「「「「「それは?」」」」」


「知らないよ~っ!」

 僕は食べかけの弁当を残して教室から逃げ出した。


「あ,衛っ!?」

「衛先輩っ!?」

「衛クンっ!?」

「衛少年っ!?」

「衛っ,栞だよな~!?」




 昇降口を出て,校門に向かう。

 しかしそこには。


「やっぱり私かしらっ!?」

 ゴスロリ姿の透子さんが待っていた。


「なんでいるんですか!?」

「私もいますよ!衛兄さん!」

 栞ちゃんまで!?




 僕は踵を返して校舎に戻る。

「わぷっ!」

 何か柔らかいものに視界を塞がれた。


「・・・濱口君」

「・・・?」

「わ,私ではちょっと年上過ぎないか?」

 僕は頬を赤らめてる氷上先生のおっぱいに包まれていた。




 何言ってんの,先生!?


 ご,誤解です~っ!?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る