[22]: 猫耳メイドの奮闘記 ~時々、破壊神~

屋敷に戻って数日。ミリアは甲斐甲斐しくメイド業に励んでいた。

そのドジっぷりも相変わらずで、屋敷の中は毎日何かしら小さな事件が起こっている。


ミリア「ひゃっ!? わ、わわわっ!」

ドッシャーン!ガラガラガッシャーン!


まただ。今度は廊下で雑巾がけをしていて、バケツの水をぶちまけたらしい。

俺が駆けつけると、ミリアはびしょ濡れで涙目になっていた。


俺「おいおい、大丈夫かミリア。風邪ひくぞ」

ミリア「ご、ごめんなさいぃぃ…! またやっちゃいましたぁ…!」

リリアーナ「まあ! ミリアさん、すぐにお着替えを。私が手伝いますわ」


リリアーナ姫は本当に優しいな。将来絶対いいお嫁さんになるぞ。

俺のだけど。


セシリア「…おい、リュート。貴様のところのメイドは、メイドというより破壊神に近いものがあるな」

俺「ははっ、まあそこが可愛いんだけどな」

セシリア「(顔を赤らめて)ばっ…! 可愛いとか、そういう問題では…!」


ツンデレ騎士団長も、なんだかんだミリアのこと気にかけてるっぽい。

この屋敷、マジで癒やし空間だわ。

ミリアのドジでたまに物が壊れるのを除けば。

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