[20]: 英雄誕生! そして早くも次のフラグの香り?

村に戻ると、村人たちは俺たちの無事を喜び、そしてゴブリンが完全に殲滅されたことを知ると、歓喜の声を上げた。

その夜は村を挙げての大宴会だ。


村人A「リュート様、あんたは村の英雄だ!」

村人B「このご恩は一生忘れねえ!」


俺は美女三人を両脇にはべらせ(リリアーナとミリアは素直に、セシリアは不承不承)、村人たちから注がれる酒を浴びるように飲んだ。

うん、異世界転生、悪くない。むしろ最高だ。


リリアーナ「リュート様、本当に凄かったですわ…!」

ミリア「リュート様がいれば、どんな敵も怖くありません!」

セシリア「……フン。まあ、今回は及第点といったところか(内心:化物かコイツは…!)」


セシリア団長も、なんだかんだで俺の強さを認め始めてるっぽい。

よしよし、いい傾向だ。


そんな宴の喧騒の中、ふと視線を感じた。

チラリとそちらを見ると、宴席の隅の方で、フードを目深にかぶった一人の少女が、じっと俺たちの方を見つめていた。

目が合うと、少女はハッとしたように顔を伏せ、すぐに人混みの中に紛れて消えてしまった。


(ん? 今のは…? ま、いっか。気のせいかもしれないしな)


俺はすぐに意識を宴会に戻したが、胸の奥で何かがチクリと疼いたような気がした。

これは…まさか、新たなヒロインフラグの予感…!?


ノリと勢いの異世界チーレムライフ、まだまだ面白くなりそうだぜ!


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