あまりにも最強すぎて「敵も困難もなくて達成感が無かった」――そんな無敵の一周目に絶望した主人公が選んだのは、「最弱縛りの2周目」!
いえ本当に、何とも面白い着眼点! 実のところゲーム好きとしては理解しやすく、例えるなら最強の一周目は「バグレベルの最強状態でRPGを始めてしまったら」「ラスボスでも余裕で倒せてしまう」というもの。
それが一話目でコミカルかつ分かりやすく語られるので、「2周目は最弱がいい!」となってしまうのが、心から理解できてしまうのです。
そして本気で「最弱の肉体」になった二周目が……主人公が全力で楽しんでくれるから、読んでいるほうとしても楽しい! スライム一匹と戦うのでさえ、一周目のラスボス以上の激戦、試行錯誤と工夫を交える……とくれば、最強一周目とのギャップも相まって、最弱二周目はやり応え(読み応え)抜群になっている訳です。
ただこの「弱くてニューゲーム」の楽しみは、最弱のやり応え部分だけでなく……「最強一周目からの知識無双」のおかげで、爽快感まで秀逸なのが大きな推しポイント……!
元々真面目な主人公なので、しっかりと一周目で学習・経験していることは引き継いでいて、実力のある冒険者でも知らない知識で上回ったり、構え一つでビビらせたりと……「最弱として侮られている」からこそ「内に秘めた最強が光る!」という、ギャップが本当に輝く見事な仕組み!
登場人物も見所抜群。主人公エリオットくんからして「最弱を心から楽しめる」面白いキャラ。
関わってくるヒロインも尖ったクセがむしろ魅力的……「言動で誤解を招きまくるクレアさん」可愛いよ可愛い。このキャラ作りのご手腕、さすがですね……!
あえての最弱が共感を生み、にじみ出る最強の風格が爽快感を呼ぶ……多方面から楽しめるのに、まだまだ楽しみが増えていくイメージの、非常に面白い物語!
ゲーム好き、ファンタジー好きには、刺さりどころが多いはず……心からおすすめ致します!