第4話 自由なゲームほど何から始めるか悩む

 ギルドにはプレイヤーがそこそこな数いて、若干混雑していた。まだサービス開始してまもないので仕方がないが、時間が経てば混雑も収まるだろう。


 リオンとユミィはそれぞれ受付のお姉さんから最初の説明を受けた。


「これでギルドへの冒険者登録は完了しました。これからの活躍を期待しています。」


 ・・・なるほどな。


 このゲームにおけるギルドランクは、クエストをどれだけこなしたかの指標となるようで、EからAランクまでの5段階の評価となるようだ。


 ランクによって受けられるクエストが変わるようで、よりランクの高いクエストほど報酬が豪華になり、内容も難しくなるようだ。


 また、ランクを上げる為にはクエストである程度の実績をあげ、その後にランクアップクエストをこなせばランクが上がるらしい。


 これは従来のゲームでもよくあるやつだ。わかりやすくて良い。しばらくはクエストを受けてランクアップを目指しつつ、レベル上げもするという感じになりそうだ。


 しかしそれよりも驚いたことがある。最近のNPCは本当によくできているということだ。ギルドの受付嬢と話すときも、会話に違和感がまるで感じられない。


 昔ながらの定型文のみの方式だといかにもNPCという感じだったが、このクオリティで会話されるとあまりNPCという感じがしない。人によっては少し不気味と感じるかもしれないほどだ。


「あなたはこれからどうするの?」

「まずは簡単なクエストを受けてレベル上げからしようと思う。そっちはどうするんだ?」

「そうねぇ。私は治癒士だからまずはクラスクエストから受けようかしら。今フィールドに出ても敵を倒せる気がしないしね。」


 確かに、最初に回復職を選んだ奴はどうやってレベル上げをすればいいんだろうか?

 まあ俺には関係ないことだが。


「そうか。まあそっちも頑張れよ。じゃあな。」

「えぇ、またね。」


それぞれはやりたいことを決め、ここからリオンの冒険は始まる。







 

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